グリム童話考察⑫/白雪姫についての考察
(ブログ https://grimm.genzosky.com の記事をこちらに引越ししました。)
※あくまでもひとつの説です。これが絶対正しいという話ではないので、「こういう見解もあるんだな」程度の軽い気持ちで読んでください。
※転載は固くお断りします。「当サークルのグリム童話考察記事について」をご一読ください。
グリム童話「白雪姫」についての考察です。
主人の自信作です。
もしかしたら世界を探せば同じ説を唱えている人がすでにいるのかもしれませんが、少なくとも私が日本語のサイトを探した限りでは同じ説は見つかりませんでした。
この考察は北大の高橋先生が下記の本で書かれている白雪姫の考察をベースとしております。
また、先に下記の記事をお読みいただくことをおすすめします。
今更感がありますが、当方の考察は民俗学や神話などの方面から考察しておりますので、心理学方面からのアプローチを期待される方には期待はずれな考察になると思いますのでご了承ください。
長いので、お時間のあるときにどうぞ。
白雪姫といえば某D社のアニメの影響で、ウェーブのかかった黒髪でスタイルの良い、穏やかでぽわ~っとした女性をイメージするのではないでしょうか。が、私が主人の考察を聞いてイメージする白雪姫は間逆で、髪はさらっさらのストレート、きっちりすっぱりとした性格のお子様なんだろうなと思いました。一方のおきさきさまはきっとくせっ毛。
高橋先生は著書の中で
白雪姫=鏡
おきさきさま=メデューサ
という説を唱えました。
高橋先生いわくメデューサのモチーフはグリム童話によく出てくるのだそうです。
メデューサといえばゲームなどでもおなじみの、髪が蛇で見るものを石にするという女の怪物です。
ギリシャ神話では、メデューサは鏡の盾を持ったペルセウスに首を切り落とされて退治され、その首はアテナに献上されます。
なお、ペルセウスが使った鏡の盾はもともとアテナの持ち物です。
グリム兄弟はこのギリシャ神話を意識して白雪姫を書いたで間違いないだろう、というのが主人の意見です。
前回のギリシャ悲劇の記事をお読みの方はお気づきだと思いますが、メデューサは蛇なだけあって、もともとは豊穣をつかさどる地母神であったと思われます。
つまり、メデューサ=カオス・混沌のイメージということになります。
そして神話は「秩序(天空神)VS混沌(地母神)」というイメージの戦いが背景にある、というのは前回の記事の通りです。
白雪姫は、この「秩序VS混沌」がメインテーマの話であると考えます。
高橋先生の説をもとに主人が考えた説は、
白雪姫=鏡・アテナの力(理性・秩序)
おきさきさま=メデューサ(感情・混沌)
王子=ペルセウス
で、白雪姫は森(冥界)に入った時点で死んでおり、冥界めぐりをしてアテナの力(鏡の力)を手に入れてよみがえってきた兵器で、この話は兵器を作り出す過程の話であり、王子様はその兵器を手に入れたのだ!
です。
これだけだと何がなんだかわかりませんね。
白雪姫≒アテナというか、どちらかというとアテナ本人というよりはアテナの力が背後にあるイメージだろうと。
また、小人の家はとがった石やいばらの多い森の中にある「小さい」家なので、「死後の世界・あちらの世界」を表すと考えられます。「七つの山」も死後の世界との境界を表すと考えられるそうです。
(「死後の世界・あちらの世界」については過去の記事をご覧ください)
では具体的に、白雪姫のお話と照らし合わせて見ていきます。
①「白雪姫=鏡・アテナの力」について
・秩序のイメージ
アテナは女性でありながら性質は知性・理性・秩序(天空神側)の神様です。
そのため、白雪姫の行動と、白雪姫の味方である小人の行動は、アテナをほのめかす要素「秩序」が伴います。
まず、白雪姫は小人の家に着くと「きっちり全部のお皿から少しずつ」パンとぶどう酒をとります。どれかひとつからたくさんとるという、バランスを乱す・秩序を乱すことがいやだったからと捉えることができます。
その後、小人たちが帰ってきて「だれか○○したやつがいるぞ」と、全員が順番に言います。
文句言うやつがいれば気にしないやつもいたり……というわけではありません。
そしてその後、小人たちはベッドで眠る白雪姫を見つけ、そのまま寝かせておくことにします。ベッドは6つしかありませんが、はみ出た一人は、他の6人のベッドにきっちり1時間ずつ一緒に寝かせてもらうことにします。誰か一人のベッドで朝までぐっすり、とはしません。全員平等に迷惑こうむります。
そしてこれが一番よく「秩序」がテーマにあることを表しているのですが、白雪姫のお話には「ord」という文字がたくさん出てきます。これは英語で言うところの「order」のordと同じで、順序・秩序というニュアンスを含みます。
まず、白雪姫が小人の家に不法侵入した挙句にベッドで爆睡するわけですが、小人が帰って来ると「朝出かけていったときと様子が違う」、原文に忠実に訳すと「朝出かけていったときのように、きちんと整頓されていなかった」となり、「Ordnung」という単語が使われています。次に白雪姫が起きたあと、小人が「なんでもきちんときれいにしてくれるなら、ここにいてもいいよ」と言いますが、ここで「ordentlich」という単語が使われています。そして白雪姫がそれに応えて小人の家を「きちんと整理しました」、「in Ordnung」と出てきます。
さて、その後3回にわたりおきさきさまがちょっかいを出しに来ますが、1回目の紐売りに化けた際、おきさきさまは「どれ、おばあちゃんが紐を締めてあげようかね」と言って「きっちり」紐を締めてしまいます。「ordentlich」が出てきます。つまりおきさきさまはゲーム的に言うと「秩序」属性の敵に「秩序」攻撃をしてしまった、あるいは白雪姫には「秩序」の加護があった、ということになります。なので未遂に終わります。2回目も同じで、「どれ、おばあちゃんが“ちゃんと”髪をすいてあげようかね」と言います。髪の毛をきれいにとかすという表現に「ordentlich」を使っています。なので未遂に終わります。ところが、3回目の毒リンゴの際は、「ord」という表現がどこにも出てきません。なので秩序の加護のない白雪姫はやられてしまい、混沌側が勝つというわけです。
そして次に「ord」という表現が出てくる場面は白雪姫が生き返ったあと、白雪姫と王子との結婚式です。「王子との結婚式が立派に行われることとなりました」のような文があるのですが、原文では「結婚式の準備がすばらしく整いました」となり、「angeordnet」という単語が使われています。「angeordnet」は配置・配列する・整えるという意味です。秩序である白雪姫の逆転勝利の瞬間です。
以上、秩序に関する主人自信満々の考察でした。
私も、これは説得力があると思います。グリム兄弟はもともと言語学の専門家なので、こうした言葉遊びを物語の中でやっていてもおかしくないと思うので。
あわせて鏡についての高橋先生説も少し書いておきますと、おきさきさまは鏡を見るのに白雪姫は鏡を見ない=白雪姫自身が鏡だから、ガラスの棺=鏡(素材はガラス)なので棺の時点で白雪姫自身が鏡という兵器となっている、ということだそうです。
・天空神のイメージ
白雪姫にはさらに「天空」、つまり「高い」イメージも伴います。
白雪姫の棺は小人たちが「土(地面)に埋めるわけにはいかない」と、山の上(高いところ)におきます。
また、ラストで白雪姫の毒リンゴが取れて復活する際、棺のふたを「高く」持ち上げます。
サザエさんのオープニングみたいで変な表現だなあと思っていたのですが、おそらくそういうことなのでしょう。多分。
・アテナそのもののイメージ
よく「7歳に嫉妬するとかオバハン乙」とか「7歳に惚れるとかロリコン王子乙」という意見が聞かれますが、この7歳には理由があります。
7歳は普通の感覚では、普 通 の 感 覚 で は 、性的な対象としては範囲外となります。
つまりこれは「処女性の表れ」として捉えることができるかと。
ここでいう処女性とは、当然アテナの「処女神」という属性を表します。
また、話の後半で「最初にふくろうが来て、次にカラスが来て、次に鳩が来る」とあります。
ふくろうはアテナの聖鳥、カラス・鳩はノアの方舟の話=オリーブ=アテナ(オリーブの木はアテナが植えたといわれている)と考えられます。
ノアの方舟は鳩がオリーブをくわえて来ることで有名な話ですが、実は鳩の前にカラスを飛ばしています。
なお、ストーリーの初めの白雪姫が生まれるところで、実母が「雪のように白い肌で血のように赤いほほで黒い窓枠のように黒い髪を持った子が生まれたら」と言いますが、もともとは黒い窓枠ではなくカラスと書かれていたそうです。白雪姫には元ネタとなったと思われる民話がいくつかあるようなのですが、それらでは基本的には同じようなシーンで、黒はカラスの色からとなっています。
おそらくグリム兄弟は、後半のカラスとかぶらせないために(もしかしたら同時に「窓枠」という境界を暗示する単語を出すために)、黒い窓枠にしたのではないかと思われます。
そして最後に、白雪姫が入るガラスの棺。
これはパルテノン神殿を表すと考えられます。アテナの神殿です。
棺は「高い山の上」にあり、「どこからでも見えるようにおいてある」と書かれています。パルテノン神殿もそうした場所にあります。しかもガラスはスケスケで、パルテノン神殿も造りがスケスケです。
②7人の小人の正体
7人の小人は、主人の考えではギリシャ神話のヘスペリデスを表すのだろうと。
ヘスペリデスは、諸説ありますが基本は7人です。
そしてヘスペリデスは皆、夕日に関する名前がつけられています。(上記Wikipedia参照)
白雪姫の7人の小人は、白雪姫が居候して以降、毎回夕方に家に帰ってきます。
なおヘスペリデスは世界の西の果てにある「ヘスペリデスの園」で黄金のリンゴを守っていて、メデューサ退治の際にはペルセウスにメデューサ退治の道具(靴・袋・かぶと)を貸しています。
さらにこの「ヘスペリデスの園」、メデューサ(ゴルゴン)が住んでいた場所でもあります。詳細は後述。
(追記 金を掘る小人はもともと豊穣・太陽の神であったという話もあるそうです(金=太陽)。そのためグリム兄弟が 小人=太陽=夕日であるヘスペリデス とかけている可能性も考えられます)
③「おきさきさま=メデューサ」について
・混沌(カオス)のイメージ
おきさきさまの行動には「混沌」、つまり秩序とは逆のイメージがつきまといます。
まず、おきさきさまが鏡に「白雪姫のほうがきれい」と言われた際、動揺して落ち着きが無い状態になります。理性や秩序とは逆のイメージです。
また、顔が青くなったり黄色くなったりという文も出てきます。これはドイツ語の慣用句のようなものなのですが、いろいろな色に変わって落ち着かない、混乱のようなイメージです。
そしてねたましさとうぬぼれが「雑草のように伸びてきて」という表現も出てきます。雑草がにょきにょきと生えてくる、草がもじゃもじゃで整っていないイメージです。メデューサの髪(高橋先生説)や、地母神ということで地面から生える植物のイメージというのもあるのかもしれません。
もうひとつ、1回目におきさきさまが物売りに化けて小人の家にいる白雪姫を訪ねたとき、紐を売りに来るのですが、「いろいろな色の紐」を持っています。2~3色というわけでもないし、色ごとに分けてあるわけでもない、カラフルな色の紐がごちゃごちゃに混ざったイメージです。まさに「混沌」を表しているのではないかと考えられます。紐ということで蛇のイメージというのもあるのかもしれません。
そして小人の家にいる白雪姫を訪ねる際、おきさきさまは毎回変装をします。その変装というのが、顔に絵の具を塗り「誰にもわからないようになった」と書いてあります。誰にもわからない→カオスです。理論で説明できない、意味不明で誰にもわからないと。なお3回目はお百姓さんに化けますが、これも農耕(豊穣・地母神)的なイメージとかけてあるのかもしれません。
このように、白雪姫には「秩序」の表現がつきまとう一方、おきさきさまには「わけがわからない(混沌)」的な表現がつきまとっていることがわかります。
・髪のイメージ
白雪姫は初版では金髪に黒い目をしていました。しかしその後、目ではなく髪が黒いという設定にされました。
これは、「髪」という表現に重点をおきたかったからなのではないかと。「髪」はメデューサの一番の特徴で、その暗示です。
また、白雪姫が刺される毒のついた櫛も髪のイメージです。
と同時に、主人の説では、おそらく歯のギザギザがたくさんついている様子が紐と同じで混沌を表すのではないかとのことです。
(追記 記事をお読みいただいた方から、櫛は鋤と形が似ているから農耕具ではないかとのご指摘をいただきました……なるほど。ありがとうございました)
・毒リンゴについて
小人の部分でも書いた「ヘスペリデスの園」、世界の西の果てにあり、黄金のリンゴの木があります。そしてメデューサはそこに住んでいます。
おきさきさまは毒リンゴを作る際、「だれも来ない秘密のさびしい部屋」で作ります。つまりこれは「世界の西の果て」にあり、メデューサ(おきさきさま)が住んでいるヘスペリデスの園を表しているのではないかと考えられます。
ヘスペリデスの園にはリンゴもありますし、メデューサの血は猛毒ですので、毒リンゴの材料はそろっているわけです。
また、白雪姫に差し出されたリンゴは半分が無毒で半分が猛毒になっていますが、これはメデューサの血を表しているのかなと……私の考察なのですが。切り落とされたメデューサの首は、右側の血管からは死者を蘇生させる効力のある血が、左側の血管からは人を殺す力のある血が流れていたそうです。3回目の白雪姫殺害実行宣言の際、おきさきさまは「たとえこの命がなくなっても」と言います。つまり、「自分の首を切り落としてでも」ともとれるかと。かつ、おきさきさまがリンゴを差し出す際、リンゴのことを「ほっぺ」と言います。つまりこのリンゴはメデューサの首であるとも考えられるのではないかと。おきさきさまが「僕の顔をお食べ」とアンパンマンやっている可能性もあるということです。
・石について(高橋先生説)
高橋先生の著書の中からの引用になりますが、おきさきさまの行動には「石」のイメージが伴います。
例として、最初におきさきさまに白雪姫を殺せと命令された狩人は、白雪姫を逃がしたあと「胸のつかえが取れた」、原文に忠実に訳すと「胸から石が転げ落ちた」となります。おきさきさま(メデューサ)の呪い=石にされる呪いから解放された、と捉えられると。
グリム童話のいろいろなお話にはこのように、メデューサのイメージが背後にあるキャラ(大体は悪い継母や魔女)がいて、そのキャラの呪いや悪意は「石」という表現で表されていたりするそうです。
あと主人いわく、白雪姫の冒頭で狩人が白雪姫の代わりにしとめる「いのしし」もメデューサを表すそうです。メデューサの歯はいのししの歯らしいので。
④「王子=ペルセウス」について
王子が白雪姫の棺を見つけた際に、小人にこういいます。
「白雪姫を見ていないで、僕は生きていられない」。
メデューサと対峙するペルセウスは、メデューサを直接見ると死んでしまうので、鏡の盾を見ながら戦います。
まさに、「白雪姫(鏡)を見ていないで、僕は生きていられない」です。
なおラストのおきさきにはかせる鉄の靴、これはヘスペリデスから借りるメデューサ退治の道具の一つの靴を表すのかもしれません。
ペルセウス役という重要な役どころにもかかわらず王子の影が薄いのは、白雪姫のお話自体が最初に書いた「兵器(鏡)制作秘話」だからかなと考えられます。かわいそうに。
⑤美
白雪姫のお話の重要な要素が「美」です。
元のギリシャ神話のアテナ&メデューサの話も美の争いのお話です。
元は普通の美女だったメデューサが、自分の髪はアテナよりもきれいだと自慢したばかりにアテナの怒りをかい、怪物にされてしまうという内容です。
⑥白雪姫の前後のお話(KHM)との関連性
以前ブレーメンの音楽隊の考察の記事内で「ブレーメンの音楽隊は骨+口の話、その次の『歌う骨』も骨+口の話」のように書きましたが、同じように白雪姫のお話の近辺にはメデューサ退治のお話が多いように思われます。
白雪姫の次にくるお話は「はいのうと帽子と角笛」、おそらくヘスペリデスがペルセウスに貸した袋とかぶとのイメージではないかと。また、白雪姫から2つあとのお話の「恋人ローラント」、切り落とした首からたれた血が魔力を持つという、まさにメデューサな描写があります。(ギリシャ神話では、メデューサの首から滴った血から毒さそりが生まれた)
もしかしたらグリム童話の並び順(KHM)は、その話の内在論理によって順番が決められているのかもしれません。
長くなりましたが以上より、「白雪姫」はギリシャ神話におけるメデューサ退治の話が根底にあると見て間違いないと考えます。
ところで、まだお話の中で「これだ!」という答えにいたっていない要素があります。
まず、数字の「7」。
白雪姫には数字の7がたくさん出てきますが、これが何を意味しているのか。
曜日や七曜星、インドではもともと7進法が使われていた、などがありますが、秩序につながるようなイメージなのでしょうか。
それともうひとつ、「赤・白・黒」の3色。
この3色の表現は、どうやら「白雪姫がおきさきさまの脅威じゃない状況」のときのみ出てくる表現のようです。
まず、白雪姫がまだ生まれる前。実母が「雪のように白く(略)赤(略)黒(略)のような子が生まれたら」と言っています。次に毒リンゴで死んだ際、おきさきさまが笑いながら「雪のように白く(略)赤(略)黒いわねえ!」と捨て台詞を吐きます。
おきさきさまの顔色の青と黄色と同じように色が混ざっている混沌のイメージで出しているのか、または単純に元となった民話の設定を引っ張ってきているだけなのか。あるいは当時のドイツの情勢の関連で国旗の色であるという説もあるらしいのですが、そうなるとうちの考察の範囲外だなあ。
ぜひ皆様のご意見をお聞きしたいです。
追記:
岩波文庫によると、白雪姫の元となった(グリム兄弟が聞いた?)と思われる話のひとつに、おきさきさまが白雪姫のかわいがっていたシピーゲル(鏡の意)という名の犬に向かって「エンゲルランド(←おそらくイギリス)で誰が一番いい女?」と聞くというタイプの話があるそうです。その話でも毒リンゴが出てくるのですが、グリム兄弟はその「鏡」「毒リンゴ」などから連想してギリシャ神話のメデューサ退治の話を絡めたのではないでしょうか。
またグリム兄弟自身、この話はハーラル1世(ハラルド美髪王)の話を採用していると残しているそうです。ハラルド王はある女性に一目ぼれし妻とします。妻は亡くなったあとも生きているかのように赤い頬をしていたので、王は生き返るかもしれないと遺体をずっとそばにおいて残しておきます。王のご乱心を見かねた一人が「ずっと同じ服なのはかわいそうだから着替えさせてあげましょう」と言い、王も承諾して遺体を動かすと、とたんに遺体の顔は死人の色に変色して腐敗し、体からはウジやカエルや蛇が這い出てきます。遺体を火葬すると王は正気を取り戻した、という話です。
つまりこの女性が白雪姫なわけですが、同時にカエルや蛇が出てきて火葬されると王の呪いが解ける、メデューサでもあるわけです。
Written by : M山の嫁