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それでも私は長生きしてほしい #29

私の両親は今年で69歳になった。
来年で古希だ。

祖父母は、祖母が1人。もう90近い。
母はメインではないが祖母の介護を手伝っている。祖母は母の実母。

私の両親は2人とも持病があり、病院に通っている。私は2人には長生きしてほしいと思っているから、ちゃんと病院に通ってほしいし、適切な治療を受けてほしいと願っている。

しかし、自身が介護をする母は、往々にして長生きはしたくない。と私に言う。
(ばあちゃんが「長生きはするもんじゃない」と母によく言うらしいから、それも一因かと思う)

母とは言え、別の人生だ。
長生きしてほしいといくら私が願ったところで、母が延命を希望しなければ無理にすることはできない。
無理に延命をすることは、本人の希望を無視するわけで、それではきっと本人が幸せじゃないと思うからだ。

でも、娘としては、1分だって1秒だって、長く共に生きていたい。
すでに家を出ているので、毎日顔を合わせるわけじゃないし、養っている訳でもない。
そう思うのは本当にただのわがままだ。


もし、今後両親に介護が必要になったら、自分が介護をするようになったら、心からそう思えなくなるのだろうか。

そこまで考えて、フリーズしてしまう。
いつか来るかもしれないネガティブな気持ちより、
今できることは、そのときに何をできるかを考えよう。

支えていくには時間もお金も必要だし、こころの余裕も必要だ。

少しでも余裕を持つために、できる準備はしていかないと。いつまでも守られるだけの子どもじゃダメだ。

両親は私と姉を、それこそ汗水垂らして働いて育ててくれた。

次は私達が支える番だ。


「長生きしたくない」

その気持ちの裏にあるのは未来への不安なのか、今への不満なのか、私にはわからない。

けれど、最後死ぬ間際には、いい人生だった。産まれて生きて良かったと思ってほしい。
これからどこまで出来るかわからないけれど、そう思ってもらえたら、私の恩返しは成功したと思えるだろう。

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