銀河（ほし）に願いを　　　　　　　　～機動戦士ガンダム00劇場版　4DXレポ！！～

開催期間が決まっており、かつ公開期間がとても短いので先に結論を言っておきます。

「開催シアターへ行けるガンダム好きは這ってでも行け！！　
行けば夢のガンダム乗り気分！」

「俺は…俺たちはマイスターだ！！」　（もしくはハロ）

いきなり厨二キャッチコピーですが、本当に良かったです。
4DXが最初に開始された時から、これはSFや海戦アクション向きなシステムだと思ってました。
なのにこれまでは（どうしてシナリオをじっくり味わう作品を選んだんだ…鬱）と思うことが多く、
4DXの良さを生かしきれてない上映が多かったように思います。
ようやく4DXの魅力が輝く『ガンダム作品』の上映、
めちゃおすすめなのですが一応当初の予定では７/９までなので巻きで
おすすめポイントを書き殴ります！

公式サイト：　http://www.gundam00.net/movie/news/#17897

■4DXについて　注意点など

4DX未体験の方に簡単に説明すると、座席が某ネズミの国のスターツアーズな感じで動きます。
ただ、ツターツアーズは宇宙空間演出が強い感じで、若干胃に浮遊感や重力を感じるのですが、4DXはそこまでは感じません。
正直前後左右に座席が傾いているだけなのでベルトなども必要ありませんが、手荷物はロッカーへ入れるよう勧められますし、実際ポップコーンは
散乱する場合があるようなのでお気をつけください。

私が初めて4DX体験したとき、若干よく分からなかった経験があるので荷物について書きます。
まず券を見せて入場したらロッカーに荷物を預けましょう。
ロッカー使用法詳細は各劇場の方に案内してもらってくださいね。
預けなきゃいけないの？と思っているあなた。
一旦100円でロッカー利用し、取り出すときには返金されますのでタダです利用しましょう。
ポップコーンがバーストしてしまうように、貴重品などが動いていくと
上映中に追いかけるのは危険です。使わない荷物は必ず預けましょう。
目薬、ティッシュなど本当に必要なものを小さなポーチなどに入れて持つのは可能ですが、そのポーチが飛んで行ってしまわないように持ち続けないと…となるので、上映を楽しむ気持ちがそがれてしまいます。
そのくらいには動きますのでそこは覚悟して持ち込み手回り品を管理ください。

ここまでのレポの感じで（無理かも）と思う酔いやすい方は、場面により
途中退場が結構難しいので、お控えいただいたほうがよろしいかもです。
また、妊婦さんなどもお控えくださいね。

今回は00劇場版を4DX化してますので、特に後半は揺れっぱなし　もとい
激しい戦闘となりますので
マイスター補佐に志願できるぜ！位の健康な方のご搭乗を推奨します。

さんざん脅しましたが、それほどエキサイティングな上映もとい搭乗になります！
加えてソーシャルディスタンス対応で両脇席が絶対に空いており、4DX劇場シートには立派なひじ掛けがありますのでそこに両腕を乗せれば【まさに
コックピット体勢】になれます。
また、酔うかも？と少しだけ心配な方もこの体勢をおすすめします。
体をしっかり支えられている方が酔いにくいと思います。
4DXシートは海外の方でも余裕で座れるようになっているのか、身長高めの方でもいけると思います。
逆に身長足りない方は参加できないので事前チェック願います。

全てをクリアできるマイスター候補生はいよいよ搭乗です！！

■劇場版機動戦士ガンダム00

肝心の作品内容ですが
思えばこの作品は2010年公開。ファーストシーズンは2007、セカンドは2008～だったのです。
劇場版はまあ単体でも（ああ～これがガンダムかあ）と理解できるのですが、できればファーストシーズンは頭に入れておいたほうがいいです。

既にファースト、セカンドでの壮絶な戦いの末に、たくさんの犠牲が払われた後の世界でのお話です。
全部履修済みの私としては、懐かしい顔ぶれに、どのキャラが出てきても（おっ、懐かしい…）
というような、「久しぶり！」感と共に（ああ、そんな話あったよね）と徐々にストーリーやキャラクターのドラマ、これまでの背景が蘇っていって、知り合いの故郷に遊びに来たような安心感がありました。

何より川井憲次さんの音楽が特徴ありすぎて、各シーン、各キャラクターの
テーマのように使われていたBGMが流れるだけで、当時の気持ちにバーストできましたね。

そして劇場版ならではともいいますが、（うわあ！お前生きてたんかい！）というような奇跡的再会もあり、これまでを知っている人にとって、発見すると心がキラキラするようなシーンがあると思います。

し　か　し！！　

ああ、何もかもが懐かしい…。よっ、久しぶり！！という感覚もつかの間。
あなたはそこでコックピット座りをしているならMS乗りだということを忘れてはならない。
油断していると急に可動してビクッ！！となり、心臓に良くないので体勢だけはいつも整えておいたほうがいいです。

ちょっと話反れますが、00は2019年に舞台化しておりまして、そこでの演出が舞台界隈を震撼させました。
コックピット表現でシートとアーム部分を再現する為、社長椅子のような
良い椅子を改造したものにMS操作レバーを付け、物理的に椅子（コックピット）が登場してきてびっくりさせられました。
戦闘時はレバー操作するなど、ガンダム作画画面ではほぼ戦闘時はコックピット内の人物描写または外からのMS戦闘シーンに音やセリフなので違和感なくハマっており、その可動式コックピット（MS内部に見立てたもの）を動かすのがGN粒子（物理）・つまり人力（黒子さんたち）だったので舞台好きとしてもとても見ごたえのある目新しく力強い演出でした。

そこに役者たちの熱い演技が加わり、舞台は大成功。
多くの声援を受けて、コロナがなければこの7月に舞台第二弾が上演されるはずでした。
前回がお世辞でなくすごく良かった（男性キャストに男性のガンダムファンがお礼を言うほどでした）
悔しいところではありますが、舞台公演時も私は「ガンダムこそ4DX化してほしい…」と
願っていたので、夢がひとつ叶ったとも言えます。

そして憎きコロナですがそのおかげでコックピット座りが実現できているのもまた事実です。
これまでは舞台キャスト達が最もガンダム乗りに近い感覚を味わっていたと思います。
ですがこのノーマル一般人の私たちでもマイスターと共に宇宙を駆け巡る
気分が味わえます！！
大きな画面なので、刹那が神を感じたガンダムのなんとも言えない超越した威圧感…。なども感じ取れると思います。
是非一度体験してほしい…！

■個人的感想

00は放送当時は女子向けと言われていたのですが、10年のうちにファン層がひっくり返ったのか、舞台の時もそうですが男性が多かったです。
そして鑑賞時の反応が面白いほど真逆だったのですが、舞台は放送当時の
ファンとガンダムガチ勢が多く、劇場熱気が半端なかったのですが、4DXはほぼゼロ反応な人が多く、（ガンダム初見なのかな？）という人が多かったです。

思い返せば10年前の作品なので00を知らない人が多かったようで、閉幕後の会話が耳に入ったものから言うと、男性二人で来て、片方の方はセカンド
まで知ってるけどもう片方の方は人物をよく理解できていなかったらしく
この人はこういうことがあってああでこうでと、人物相関図を教えられながら帰ってゆきました。

私はと言えば、劇場版も結末知ってますし、だれか一人出てくれば（ああ、…）と、ひたすら00見てた頃が思い返され、
「お前～～！！（まだ）生きてるやんけ～～～（内心号泣）」
「泣きたい、ていうか泣いてるのにもう出撃しないとなの…！！」とか
後半はほぼ泣きながらずっと強制MS戦闘でした。
嬉しくもあり、ゆっくり見たくもあり…。しかしこんな体験なかなかできないので4DX（MS)搭乗を楽しませていただきました！

劇場版は最初見た時、さすがにいくらなんでも最後のマリナの表現が
かわいそうとか思いましたが、私も10年歳をとったという事なのかようやく意味が分かったというか、どちらにせよ
自らをかえりみずに信念で突き進む刹那が“分かり合う”こと。マリナの慈愛に自らの心を向けてくれた事に、初見の時と同じ感動を得ました。

当時はよく理解できていなかったキャラの内面も、別の角度から見れるようになりましたね～。
やっぱり00は良い…！！
00が大好きだった、希望を信じる気持ちのあるあの頃の自分にも出会えた
気がしました。

◇舞台公演時展示されてたプラモ　搭乗キャストのサインがありましたね◇

■２０２０

この年は本当にいろんなことがありすぎて、まさにこの劇場版00に描かれていること。00シリーズが掲げてきたテーマが身に沁みいる年だと思います。
近隣の国では今、現実に自由が奪われ、果てることない憎しみの連鎖と人類の愚行が繰り返されようとしています。
格差や差別が起こり、それに抵抗しようとし、派閥がうまれ、争いとなる。

ガンダムシリーズでもずっと描かれていることですが、人が人であることで生まれる様々な争い、ドラマ、愛。
そういうものが詰め込まれているのがガンダムなのであり、ロボがかっこいいだけの話ではないので、余計に初見には難しいかもしれませんが、
ガンダムシリーズの登場人物には必ずドラマがあり、人間性に富んでいます。
なのでガチ勢が生まれやすいとも言えますね。

数多くの災難もありますし世界の情勢も不安定ですが、我々一般人でも
MS乗り気分が体感できる世。というのはなかなか素敵でもあると思います。

4DX上演評判は上々で、私と同じようにコックピット感覚を楽しんでおられる方が多いようです。
鑑賞は円盤などでもいつでもできますが
『体感できる』というのはなかなか稀有なものです。
既に期間延長を決めたところもあるようですが、お近くの4DX劇場をチェックしつつ、行ける範囲で楽しんでみてくださいね！！

ちなみに私の見た前の回は完売でした。
コアな00ファンは懐かしのキャラ達のセリフにいちいち泣きながら出撃することになると思うので、人の少ない回で思い切りコクピット気分を味わうのをおすすめします…！！

一番いいのは、4DX定番になってもらって、毎年期間上演してほしいですね。
4DXアクションのつけ方も過剰すぎず、大満足でした。本来ならもっと水や香りなどもあったかもですが…。好みの演出でした！
もう一回行きたいけど予定がつかなそうで。。。期間短すぎ！！
ああ、本当にMS体験楽しかった（でもずっと泣いてた）
ブシドー張りの顔面半分覆うマスクだったので目の下全部隠れてよかったｗ

絶望するようなこともある年ですが、MS搭乗気分という夢のようなこともあり、日々は大事にせねばと折に触れて思う毎日です。
たまたま今日は７/７ということもあり、広大な宇宙に
地球の恒久的な平和と繁栄、人々が心から分かり合い尊重しあえる世を
願って☆彡