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あなたはどっち派?

齢50も折り返し地点に差し掛かるといろいろ思うところがあるものです。人生をBOØWYのJUSTYに例えるなら布袋のスパニッシュなギターソロ明けの「マーマレードな恋だから…」あたりといったところでしょうか。

するとこれまでずいぶんしょうもないことにこだわってきたなあ、と自分でもびっくりすることになります。にわかに自分という人間の器の小ささ、小市民ぶりが浮かび上がるわけです。

果たしてどんなことにこだわってきたか。

さっきから鼻水がたれてくる、そして喉もイガイガしてきたので、手短にいってみましょう!花粉かな?風邪かな?それともコロ…

Arai派?SHOEI派?

何のことかと申しますとヘルメットでございます。わたくしがオートバイに乗っていた時代、つまり高校生の頃、ヘルメットメーカーはAraiとSHOEIの2強しかありませんでした。

バイク乗りの間ではArai派とSHOEI派がそれぞれの主張を激しく繰り広げており、いずれも一歩も譲るまじ!という迫力満点のバトルが展開されたものです。

そんななか、わたしが強く推すのはAraiでありました。Araiのほうがthe・ヘルメットの趣があると思いませんか?とくにチンのあたりのフォルム。ストンと落ちていてスタイリッシュです。宇宙服ともあわせやすそう。

それに比べるとSHOEIはサイボーグっぽいというか、全体のフォルムを眺めるとアゴが前につき出ているように思えるんですね。ギーガー感あふれるといいますか。なんとなく学ランには似合わないような。

あとは「Arai頭」「SHOEI頭」というスラングがあるぐらいなので頭の形がAraiにあっているということもあるかもしれません。フィット感いいんですよね、Arai。

ん?でも昔から頭の形はいいと言われてきたんだけどな俺。中味はさておいて。

TAMA派?Pearl派?

前述の『Arai対SHOEI』に引き続きなんのことやら…という方も少なくないかと存じますが、国産ドラムメーカーですね。こちら、ぼくは圧倒的にTAMA派なのであります。

それはなぜか。

なんといってもTAMAブランドを展開している会社は星野楽器という会社で、なおかつその本社がわがふるさと名古屋にあるからです。

なんだかんだで地元びいきなぼくはそのことがわかって以来『伯方の塩!』の節で『ドラムはTAMA!』と歌いつつ、最初に手にいれたスネアも二番目に買ったスネアも全てTAMAでござるよ。

それに比べてPearlなんて会社名もパール楽器株式会社だし、本社は千葉県だし、契約アーティストなんてポンタさんやらデニス・チェンバースやら村石 雅行さんやらシャレオツなラインナップだし、都内のレンタルスタジオの多くがPearlのキットだったりするし。

なんとなくPearl無双…という言葉が浮かびます。

いやいやなんのなんの、TAMAだって高橋ユキヒロさんとながらく蜜月でとうとう添い遂げましたし。そのおかげでYMOのワールドツアーでは世界中のトンガリキッズの脳裏に「TAMA」の4文字を焼き付けることができたわけで。

ストラト派?テレキャス派?

その昔、コツコツお年玉やお小遣いを貯めて買ったギターのことを、あなたは覚えていますか?

わたしは忘れもしません。フレッシャーのストラトキャスター、サンバーストモデル。33,000円でした。楽器屋のおにいちゃんが3000円まけてくれたのも覚えています。手に入れたときはうれしくて何時間もスケールを練習したものです。

その頃はなぜかテレキャスターのフォルムがどうにも野暮ったく感じていて、やっぱストラトだよな、この腰にあたるところのシェイプ、未来的っていうか宇宙的っていうか、洗練されてるよなあ、なんて思ってました。

しかし、そのイメージを覆す強力なギタリストがあらわれます。

そう、それがキース・リチャーズ布袋寅泰です(そうか、ここで前説とつながるのか!)。

布袋さんはBOØWY時代、ステージでは一貫してテレキャスター使いでした。ESP製の黒いテレキャスに、最初の頃は自分で幾何学模様のペイントを施していて、それがもうめちゃくちゃカッチョいい。後にフェルナンデスから布袋モデルとして売り出されることになりますが、当時で10万円を超えるシロモノでとてもぼくには手が出せませんでした。

代わりにお金持ちの友人のナガオくんが購入したので、しょっちゅう借りていたっけ。ちなみにナガオくんの布袋モデルは白黒のペイントが逆というレアな一本でしたね。

それ以来、テレキャスひと筋です。フェンダージャパンのテレキャスを背負って上京したのもいい思い出。あれから37年か。

リーゼント派?オールバック派?

さあ、ここからは急にわかりやすい話になりますよ。ヘアスタイルのもんだいです。突っ張り棒ならぬツッパリ坊だったぼくは天然パーマであることを活かしてソフトリーゼントにしていました。

そして左右の髪を緑色に染めるという。いま考えると清々しいまでのチバラギ仕様ですね。

ところがそんな頭髪、ゆるされるわけないのが名古屋の中学校。当時は管理教育などという言葉が流行るほど、愛知県は学校教師に権力が集中していました。総理大臣の名前は覚えてなくても指導部の先公の名前はフルネームで言える、みたいなマッチョなカルチャー

ぼくはあれよあれよという間に学校指定の床屋につれていかれてバッサリやられることに。

ところがその床屋の親父がいいヤツで「お前は天パーじゃんね。そりゃこういう感じになるわな。よし、わしがひとつええ感じにしたる」と指導部のイズル先生からのボウズでよろしくのオーダーを無視してオールバックに仕上げてくれました。

以来、オールバック派として天寿を全うするつもりだったのですが。月日の流れは無惨にも、ぼくがハゲしいサラブレッドであることを強制的にわからせてくれます。いまは無い髪を集めて前のほうに、前のほうに…

教訓:髪は長い友だちです。若い頃からいたわりましょう。

カレー派?ハヤシ派?

そんなもんカレーに決まっとるでしょう、と粘っこい名古屋弁で言わんといてほしいんですが、ハヤシライスもあれはあれで美味しいんですよ。そんなにしょっちゅう食べるもんでもないし。どこでも出されるわけでもないし。

日本橋の丸善に併設されているカフェでは丸善創業者の早矢仕有的が考案したとされる元祖・早矢仕ライスがお楽しみいただけます。

ま、ただ汎用性の高さでいうと、やはりカレーに軍配があがりますね。だってカレーなら日曜の夜のカレーライスにはじまり…

月曜日カレーうどん
火曜日カレースパゲティ
水曜日カレーパン
木曜日カレードリア
金曜日カレー鍋

などなど無限ともいえるバリエーションを誇ります。その点ハヤシはどうなのよ。ハヤシうどんなんて聞いたことある?ハヤシスパは?ハヤシパンは?と、なんだかハヤシさんをいじめているようですが。。。

やはり翌日以降のことを考えると、カレー派であることから抜け出せないわけです。抜けようとしたら総括されちゃいます。

アディダス派?ニューバランス派?

さあ、ダラダラ続いたおしゃべりもこれでお開きに。もうちょっとお付き合いください。

上野といえばアメ横ですよね。ここで大統領と答える人は立派なアル依症ですので早めに病院で強めのお薬をもらいましょう。アメ横には有象無象の洋品店、雑貨店、食料品店が軒を連ねますが、中でもスニーカー屋は都内随一と言っていいほどの充実ぶり。

そしてその中でもとくにお買い得なのがアディダスです。中にはレアな一点ものもありますが全般リーズナブル。そんなわけで上京後の早川青年の足もとは常にアディダスでした。

そしてアディダスを履いていればとりあえずサマになった。最初はRun-D.M.Cがヒップホップ系のファッションとして広めてくれたし、そのままバトンをJamiroquaiのジェイ・ケイが受け取ったことでアシッド・ジャズ界隈でも恥ずかしくなく履けるブランドだったのです。

と、いうことでぼくは断然アディダス派!と言いたいところなのですが…

あれは48歳ぐらいの頃。なんか足に痛みを感じるようになったんですね。急にアディダスが重く硬く感じられるようになってきた。ま、それでもジェイ・ケイだって同い年で履いてるんだから(残念ながらその頃のジェイ・ケイはすっかりハイブランドに鞍替えしてます)と、己を奮い立たせてスーパースターで、スタンスミスで、キャンバスで、ガゼルで東京の街から街へとワシワシ歩いていたんです。

しかし、足が痛い。ジンジンする。小指の外側がしびれる。

おかしいな、とおもっていたところ同僚のチー坊(33歳女性)が「一回ニューバランス履くともうダメ。アディダス履けなくなっちゃう。だってアディダス足痛くなるんだもん」と言うではありませんか。

おいお前それは本当か?うんホントだよアディダス足痛くなりますよだけどニューバランスも値段が安いのは気をつけたほうがいいよ1300と下位モデルではぜんぜん違うから。

なるほど。そうか、ニューバランスか。

それまでアウトオブ眼中でしたが、ニューバランスといえば昔、坂本教授がCMやってたな。

ココロを動かすときにも私はニューバランスをはいている…

その瞬間からわたしはニューバランス派になったのでありました。ただのミーハーかもしれませんが、そんなもんでしょ、こんなもん。


と、いうことで思いのままつらつらとキーを叩いていたらあっという間に4000字近くなってしまいました。いかんいかん。(チッうっせーな)反省してまーす。

素顔の國母くんはとてもナイスガイなんですけどね。

これからも特に意味なく「俺はこっち派」というのをやっていこうとおもいます。さて、みなさんは何派?

引き続きよろしくお願いいたします。

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