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短歌五首連作 『冬至』

命日が冬至の年にあたたかい紅茶はレモンを浮かばせている

火傷した舌で感じる渋みごと記憶は記憶のままでいさせて

恋という語は林檎よりかたくあり頭を殴れば人も殺せる

ビル風のように雑踏を抜ける杖なしで歩けることがかなしい

午後からは雨の予報で冬至とは夏へ伸びゆく一本の茎

筆名入れ忘れた

今日が冬至だったらしいので作りました。人生にも底があればきっと生きやすいんじゃないでしょうか。死がその役割を担えるのかどうかは別問題ですが。


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