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エクスペリエンス マーケティングと事業部立ち上げの軌跡

はじめまして。
博展エクスペリエンスマーケティングユニット#2プロデュース部の木島です。この度、我々のユニットのマガジンが開設されたということで、トップバッターで書かせて頂きます!

今回のテーマは『エクスペリエンス マーケティングと事業部立ち上げの軌跡』です。
エクスペリエンスマーケティングって何?と思う方も多いと思いますが、HAKUTENをご存知の方も、そうでない方も、一人でも多くの方に、この記事を通して 『エクスペリエンス マーケティングという概念を知っていただけると嬉しいです。

この『エクスペリエンス マーケティング』は我々の部署「エクスペリエンス マーケティングユニット 2」の歴史と根深く結びついているので、そちらに沿って紹介させていただきます。

木島プロフィール

博展 エクスペリエンス マーケティング ビジネスユニット#2 マネージャー
木島 大介 

2009年に博展に入社以来、主に展示会や主催イベント等数々の案件に従事。2015年から現在のtoCクライアントを担当する部署に異動し、NIKE RUN CLUB 日本ローカルコミュニティの立ち上げや、Audiの東京モーターショーなど数々の大型プロジェクトを担当し、2018年より現職。

木島実績写真


「展示会屋さんの博展」から
「イベントエージェンシーの博展」へ

博展ではお陰様で多くのクライアントのプロモーションをサポートをさせて頂いてますが、遡ってみると、2013年が大きなターニングポイントでした。

当時はまだ博展の売上比率の大部分がいわゆる見本市や合同展示会の企業ブース企画/デザイン/施工のお仕事でしたが、「大手広告代理店からの下請けで成り立つこの業界の風習から脱却し、展示会(ディスプレイ会社)業界をもっと日の目を浴びる仕事にしたい!」という弊社代表 田口のポリシーで、クライアントから直接お仕事をいただけるように成長してきました。

その頃に始まったフォルクスワーゲングループジャパン様とのお仕事をきっかけに、クライアントから直接お仕事をいただく機会が急増したのを覚えています。


▼Volkswagen Fest 2014

フォルクスワーゲン

最大の転機となった要因は弊社の社員がフォルクスワーゲン グループジャパンのマーケティング部に出向の機会を頂けたことでした。

それまで博展はイベントの空間デザインや施工・運営の実行において存在感を発揮していましたが、この案件ではマーケティング施策におけるイベントの役割をしっかりと把握し、クライアントと同じ目線で企画から実行までサポートできました。
そこを起点に当時、IMC(Integrated Marketing Communication)事業部という専門の部署が立ち上がり、今では数多くのクライアントのプロモーションをサポートさせて頂けるようになりました。

2013年頃はインターネット広告が急成長している時代背景も相まって、「宣伝/広告領域は大手広告代理店に全て依頼する」という日本独特の潮流から、外資系クライアントを中心に「餅は餅屋」という専門性の高い企業に分離発注するという潮目に変わりつつある時代でもありました。

その頃から、メディア、クリエイティブ、デジタル、エクスペリエンス(イベント)と、担当領域を定められた年間のエージェンシーコンペにも呼んで頂けるようになり、博展は「エクスペリエンス(イベント)エージェンシー」としてのポジションを確立してきました。

もちろん、当時からイベント領域を得意とする企業は数多くありましたが、
博展がまだ "展示会屋さん" だった頃からクライアントと直接のお取引にこだわっていたからこそ、大手広告代理店とコンペになったとしても業界の "しがらみ" がなく、同じ土俵で競えました。


体験価値ブームと強制的なイベントバブル崩壊

そこからはIMC事業部として毎年二桁成長を続け、2014年時点では4人でのスタートだった事業部が現在ではプロデューサー、クリエイティブ、施工管理含め、70人ほどの組織に成長しました。

このIMC事業部の急成長の背景には、SNSが普及し、個人が情報を発信できる時代になったからこそ、瞬間的な盛り上がりや感動を誰かと共に味わう「トキ消費」への時代の変化も大きな後押しになりました。

企業がCX(カスタマーエクスペリエンス)に注力するようになったのと同様に、イベント/プロモーション領域においても、企業はその場でしか味わえないWOWな体験、記憶に残る体験をこぞって求めるようになりました。
ユニークベニューでのイベント実施もその一例です。今まで誰もやったことのない、味わったことのない体験を生活者に届けようと、企業はユニークベニューでのイベント実施に躍起になり、イベント業界自体の盛り上がりをみせていきました。


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これまで順調に成長してきた博展でしたが、2020年に世の中の状況は一変。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって突然、そして強制的にフィジカルイベントを開催できなくなったのです。

フィジカルのイベントに携わっていた会社が突如として苦境に立たされたのは言うまでもありません。

生活様式の変容、行動変容によって、価値観が変容し、フィジカルイベントの有り様も大きく変化しました。
博展でも世の中のニーズに応えようと、自社の一部をオンライン配信可能なスタジオに作り変えたり、コロナ禍でも美しさのあるソーシャルディスタンスという新しい概念「BEAUTIFUL DISTANCE」をつくり、それに伴うプロダクトを開発したり、試行錯誤の連続でした。


コロナであらわになった『体験価値』の必要性

「企業のマーケティング活動の展開はフィジカルか、デジタルか、はたまたハイブリットか?」などの議論はこの2年でよく聞いたテーマではないでしょうか?
この期間を経て改めて感じたのは、フィジカルかデジタルかは人(体験者)にとっては手法でしかないということです。
常に人(体験者)を中心に考えることが大事で、フィジカルかデジタルかということは、あくまで体験を提供する手法であり、体験者にとっては両方ともリアルなのです。

本文内の概念図

最大多数から最大多様なコミュニケーションへ

技術の発達によって誰でも発信できる状況により、生活者にとって受動的な情報は瞬時に消費されてしまう一方で、情報の受け取り方が生活者に委ねられるような体験価値が見直されています。

つまり、『最大多数=企業からの一方的な情報発信』から『最大多様=パーソナライズ化された情報発信』へとコミュニケーションそのものが変化しているということです。

コミュニケーションさえも変化しているこの社会の転換期において、情報の受け取り方が多種多様な"体験"こそが企業と顧客の双方にとって貴重な情報源であり、マーケティングにおいても必要不可欠な存在になるでしょう。

クライアントファーストからコンシューマーファーストへ

今期、我々の部署では新たに、「クライアントファーストからコンシューマーファーストへ」というスローガンを掲げました。
クライアントの真のパートナーになるには、我々が一番クライアントのその先にいるコンシューマーを熟知した存在になろうと。
フィジカルのイベントを得意にしてきた博展は、今までも一番近くで、顔がみえる場所で、クライアントのその先のコンシューマーと接してきました。

このスローガンを適える施策として、
「n=1のマーケティングデータの取得」や、「エクスペリエンスコンサルタント」という新たな戦略を実行し、顧客起点でのマーケティング活動をサポートできる体制を整えています。


"体験のエキスパート"になる


企業のマーケティング活動は、コミュニケーションの手法が増え、ますます複雑化、多様化していきます。
我々の部署では体験のエキスパートという立ち位置を築くことで、クライアントとのプロジェクトはもちろん、最近では広告代理店や、クリエイティブエージェンシーなどと共創するプロジェクトも増えてきました。

その中で、わたしたちは”体験”というものを誰よりも理解し、体験の価値を世の中に伝えていくことで、一人ひとりにとっても、社会にとっても必要不可欠な存在になりたいと思っています。

こちらのマガジンでは、HAKUTENに在籍する体験エキスパートからの発信や、体験のトレンド情報、最新の実績など、様々な情報を発信しますので、楽しみにして頂けると嬉しいです。


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