『無業社会 働くことができない若者たちの未来』

『無業社会 働くことができない若者たちの未来』

著者:工藤啓 西田亮介

出版社:朝日新聞出版(朝日新書)

発行年:2014年6月30日

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 15~39歳で、学校に通わず、仕事もしていない「若年無業者」 2333人のデータから見える本当の姿とは

 私の周りには、いわゆるニートやフリーターがいないので、想像力を働かせることしかできないのですが、仮に仕事をしていない友人がいたとして、「働かないのか?」それとも「働けないのか?」を冷静に判断できる自信がありません。それと同時に、今の自分は奇跡的に働けていることを再認識しました。内容が内容なので明日は我が身と思いつつ読む進めてしまい、通勤中に若干暗い気持ちになったりしました。それでも現実を直視したいので、最後まで読みきりました。本書は7章で構成されており、若年無業者について色々な角度で論じています。例えば、第2章では「働くことができない若者たち」の具体的なケースを7つ紹介されています。私と同じ年齢の方のケースも載っていて、読んでいて少し辛かったです。また、第3章では「働くことができな若者たち」への誤解を11つ挙げていて、それらに対して丁寧に解きほぐしていく内容になっています。私自身も誤解している箇所があったので、情報を修正できて良かったです。(例えば、〈無業の若者を「働く意欲がない存在」という前提で考えるとするならば、若年無業者の75.5%が過去に働いた経験を持っている〉p.132)

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