『ステップファザー・ステップ』
【 ネタバラシはありません 】
『ステップファザー・ステップ』
著者:宮部みゆき
出版社:講談社(講談社文庫)
発行年:1996年7月15日
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(内容紹介)
中学生の双子が住む家に落っこちてきたのは、なんとプロの泥棒だった。そして、一緒に暮らし始めた3人。まるで父子のような(!?)家庭生活がスタートする。次々と起こる7つの事件に、ユーモアあふれる3人の会話。宮部みゆきがお贈りする、C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』にも匹敵する大傑作!
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再読です。まず、『スイート・ホーム殺人事件』は、まだ読んでいません。読むタイミングは何回もあったはずなのに……。本当に恥ずかしい。優先順位を上げます。
〇「ステップファザー・ステップ」
泥棒と双子の出会いが描かれ、お隣の家の謎について明かされます。泥棒の語り口が好きになりました。あと、双子がクイーンもマクベインも読んでいるのはさすがです。
〇「トラベル・トラベラー」
倉敷市をリスペクトし過ぎている町の美術館で起こった事件。〈画聖〉が良い味を出しています。
〇「ワンナイト・スタンド」
双子すごい。
〇「へルター・スケルター」
とある映画のタイトルを思い浮かべました。泥棒と双子の関係性が遅かれ早かれこうなる可能性があったよね、というお話。
〇「ロンリー・ハート」
泥棒がこんなにも情に厚いのかが分かる、一番好きな一編です。
〇「ハンド・クーラー」
契約していない新聞が自宅に投函されると思うと……気味が悪いです。幕切れは見事。
〇「ミルキー・ウエイ」
最終話です。泥棒の男性と、親父さんの双子想いが溢れるドラマチックな一編です。とにもかくにも、泥棒に感情移入してしまう……。
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