見出し画像

『女刑事の死』

【 ネタバラシはありません 】

『女刑事の死』

著者:ロス・トーマス
訳者:藤本和子
出版社:早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)
発行年:2005年6月30日

------------------------------------------------------------------------------------
(内容紹介)
 八月の熱気の中、女刑事が自動車に乗り込んだ瞬間、爆炎があがった――刑事だった妹が、非業の死を遂げた。上院の調査監視分科委員会で働く兄のベンジャミンは、真相を探るために帰郷する。だが分科委員会から受けた密命を遂行せねばならず、思うように真相究明にはならない。やがて謎に満ちた妹の私生活が徐々にあきらかになるが……。サスペンスの巨匠の醍醐味を詰め込んだ、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作
------------------------------------------------------------------------------------
 再読です。昔、グリーンリーフの私立探偵ジョン・タナーシリーズ『探偵の帰郷』を読んでから、これと同じようなモチーフの作品がないか探していたとき、教えて頂いたものの一冊です。そういうことなので、本書は、妹の死の真相を探るために兄(探偵役)が帰郷する作品となっています。昔と今の対比が、何とも言えないアクセントになっています。また、旧友との久しぶりの再会が、こういう形で実現するなんて……兄とその友人の関係性から目が離せませんでした。彼ら含め周囲の人間たちの駆け引きが静かな感じでバチバチしていて、最後まで物語に没入することができました。結末を忘れていたので最後まで楽しめました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?