『この国の冷たさの正体 一億総「自己責任」時代を生き抜く』

『この国の冷たさの正体 一億総「自己責任」時代を生き抜く』

著者:和田秀樹

出版社:朝日新聞出版(朝日新書)

発行年:2016年1月30日

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 内容紹介です。

 なぜこの国はかくも殺伐としているのか? 個人、組織、そして国家、どの位相でもいびつな「自己責任」の論理が幅を利かせる。「自由」よりも強者の下で威張ることをえらび、「平等」より水に落ちた犬を叩く。私たちを取り巻く病理を全解剖。

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 自己責任という言葉は、本当に万能です。強者だけではなく、隠れた弱者もそれを振りかざすことで、弱者を追い詰めていく……という構図がいびつなことを再認識しました。また、〈自己責任がまかり通ってしまう理由に、日本人は明確なルールよりも、組織の空気や、周囲の人間関係がつくった慣習に従ってしまうという問題があります〉(p.95)という箇所に頷いてしまいました。日本人全体がそうであるかどうかは脇に置いときまして、少なくとも私の周囲はそのような空気感もあります。それが行き過ぎると、最悪のシナリオとして過労死につながったりすると思うと、かなり怖いことだと思いました。それと、〈必要以上に気負ってクヨクヨせずに、できることを粛々とこなしていく。それによって、心が前向きになる〉(p.121)という著者の考えは、最近の自分の行動指針と重なっていました。間違ってはなさそうで良かったです。

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