見出し画像

【ブルベレポート】Paris-Brest-Paris2019【1200km】

4年に一度、フランスで開催される1200kmブルベ Paris-Brest-Parisに参加してきました。次回以降に参加する人達の参考になればということで、データやら感想やらをここに記録しておきます。

■走行記録

画像10
画像1

Aグルーブ(80時間制限) 18日16:00スタートで74時間ジャストでのゴールです。
往路 610km 31h44m 138W(NP 158W)
復路 609km 37h35m 120W(NP 135W)

スタート直前の様子

PC以外はほぼ無停止です。
各PCでは主にブルベカードへのチェック、バー・レストランでの食事、トイレ、水の補給を行っています。これで大体30〜45分くらいの範囲。
PC3 TINTENIACまでは大きな集団で進むことができたので、結構ハイペース。以降は基本単独走行で、たまにペースの合いそうな集団があれば混ざる感じ。PC7〜シークレットでは世界の森脇氏と、PC12〜13まではローテションがうまく機能した10日くらいの高速集団と走ったのでここも25km/h以上。集団の効果はやはり大きいですね。

■PBPのコースについて

画像2

獲得標高はEdge530の実測で12,000m弱。実際に走っていると登りか下りしか無いんじゃないかというくらいに起伏に飛んだコース。登りが苦手だと結構厳しいかも?
交差点はラウンドアバウトなので信号はほぼありません。路面も基本的にきれいでしたが、稀に石畳あり。
日本のような自動販売機、コンビニは無いので補給には要注意です。
公衆トイレもあまりなかったです。見落としてるのかもしれませんが。そのためか、郊外の道の端で用を足している参加者も。

■仮眠について
仮眠は約3時間を3回、合計9時間半ほどをPCの仮眠所で取っています。これまでの経験で、最低3時間寝れば1日大丈夫だとわかったので今回もそのように計画しました。個人差はあるでしょうが、細かい仮眠を複数取るよりは一度にある程度まとめて寝たほうが眠気が取れるように思います。
あと、仮眠前に食べすぎると胃がもたれる感じがあったので、起きてから食べる方針に途中で変更しました。

■PCについて

画像3

バー・レストラン・トイレ・シャワー・仮眠所・補給食売り場・メカニックブースなどがります。AグループではレストランやPCでの混雑はほとんど無くスムーズでした。水は専用の補給場所かお手洗い(いずれも水道水)で補給できます。

■PCのバー・レストランについて

画像4

過去の情報だと評判が悪そうでしたが、食べられないレベルのものは無かったです。この記事の最後の方に写真をまとめて掲載してます。パン、クレープ、フルーツは美味しい。各PCによって結構バリエーションが異なりました。パリブレストもPCで3回見かけたので2回食べましたが、ブルベ中に食べるには少し重い感じが。
一食あたりの使用額は10〜20ユーロくらい。現金の手持ちが少なかったのでほぼクレジットカード払いしました。

PCの駐輪場

■PCの仮眠所について
有料で大体5ユーロくらい。受付時に起床時間を聞かれ、その時間に起こしてくれます。設備はPCによって当たり外れがあるようです。私が仮眠した場所(TINTENIAC、BREST、VILLAINES-LA-JUHEL)はどこも小部屋にベッド/マットレスが4〜8人分置かれたタイプで、掛け布団もあり快適に寝られました。タイミングが悪いと満室になってしまうこともあるようです。

■気候について
気温は8度〜30度くらいで上下差がありました。昼間は半袖ジャージ、夜は+レインジャケット&レッグ ウォーマーで対応できました。
時差は日本の-7時間、日本が正午の場合フランスは朝の5時です。5時くらいから明るくなり、21時くらいから暗くなります。私は1週間近く前入りしたのでPBP時点では時差ボケは無かったです。むしろフランスから帰ってからのほうが辛かった。

■日本からの移動について
ANAの直行便(羽田-パリ)で208,680円でした。乗り継ぎ便だともう少し安いはずですが、Twitterで他の人の状況を見ているとロストバゲージが起こったり香港空港がデモの影響で欠便が出たりとやはり若干リスキーな感じが。
私は普段使っているペラペラの輪行袋で輪行して問題ありませんでしたが推奨はしません。周りの日本人を見ていると(プラ)ダンボールオーストリッチOS-500(またはその類似品)がほとんどでした。ただ、それでも100%大丈夫というわけでもなさそうなので運頼みです。それと空港では荷物をおいたまま離れると不審物として撤去されるので短時間でも離れてはいけません。

空港からスタートまでの移動
空港からはパリまではバスで、パリからランブイエまでは鉄道で移動しました。鉄道は自転車をそのまま載せることができました。


荷物預かり
受付のあるランブイエで荷物預かりがあったのでそこに預けられました。

受付会場付近
荷物預かり

■その他
ドロップバッグサービスは使用していません。
フランスのホテルに関して、日本のようにアメニティは充実しておらず髭剃りや歯ブラシは無いので、持参するかスーパーで購入しましょう。シャンプーもいまいちだったので今後は普段使っているものを持参していくつもりです。

装備品

画像5

■自転車
【フレーム】Panasonic FRCC31
【ホイール】Campagnolo ZONDA
【タイヤ】Continental GRAND PRIX 4-SEASON
【ペダル】SHIMANO PD-M520
【サドル】Fabric Scoop Elite Flat
【フロントバッグ】TOPO DESIGNS bike bag
【サドルバッグ】OSPREY ストレートジャケットコンプレッションサック
【GPS】Garmin Edge530 + 拡張バッテリーパック
【フロントライト】キャットアイ VOLT800 & VOLT1700
【リアライト】キャットアイ OMNI5 & OMNI3 AUTO
【マッドガード】SKS レースブレードロング
【ギア】フロント50/34 リア30-11

おそらく総重量は13〜4kgくらい。VOLT1700は使わずに終わりました。
Edge530は拡張バッテリーパック側がほぼ使い切り・Edge530本体は100%残っていたのでバッテリーライフはかなり優秀。

■ウェア
【ジャージ】オダックス近畿半袖ジャージ
【ズボン】Levi'sのショートパンツ+普通のボクサーパンツ
【グローブ】KAPELMUUR サイクルグローブ エンデュランス
【シューズ】Giro Cylinder

パッドの無いグローブで宮城の1000kmを走ったら左手が若干痺れたので、パッドがかなり多い物に変えました。おかげで手の痺れは起きなかったです。PBP中は一度も着替えませんでした。

■雨具・防寒具類
モンベル スーパーストレッチ サイクルレイン ジャケット
モンベル スーパーストレッチ サイクルレイン パンツ
パールイズミ レッグ ウォーマー
アゼアス AZ+CLEAN シューズカバー
SOL エマージェンシーシート
日焼け止め アグレッシブデザイン Sun Protect

雨が降らなかったのでレインパンツ、シューズカバーは出番なし。仮眠所は掛け布団もあったのでエマージェンシーシートも出番なし。

■補給食
グリコ クエン酸&BCAA グレープフルーツ味*1
尾西食品 携帯おにぎり*5
現地調達したカフェイン入りジェル*3

PCでの食事のみで大体対応できたので携帯補給食は少なめ。
尾西食品の携帯おにぎりは普通に美味しいのでおすすめです。

■予備バッテリー類
Anker PowerCore 15000 Redux
Anker PowerCore II 10000
キャットアイ カートリッジバッテリー 3400mAh
lightningケーブル
microUSBケーブル

VOLT800は満充電3回分あれば十分だったので15000mAhのバッテリーひとつでも良かったかも。結構重いですからね。

■工具類
予備チューブ*3
チェーンオイル(小さい醤油入れに小分けにしたもの)*2
PARKTOOL タイヤブート
パナレーサー イージーパッチ
タイヤレバー
プロ ミニツール10ファンクション
TOPEAK Road MasterBlaster

チューブ3本用意したものの走行中はパンクなし。

■本人スペック
体重65kg前後
FTP 260W(4.0W/Kg)

■当時のツイート

■(おまけ)参加者統計

アジア全体での完走率は38.1%(375名)
アジアからの参加者で70時間以内のゴールは3.2%(12名)
アジアからの参加者で80時間以内のゴールは14.9%(56名)

参加者統計1
参加者統計2


■(おまけ)PC食事集

画像6
画像7
画像8
画像9



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?