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マンガ雑感想 ぼっちなエースをリードしたい1巻 バッテリーってプラスとマイナスだから陰陽だよね。

夫婦は互いにもってないもの補い合う存在なのだ

 ついに単行本が出ました、フォーム写実野球漫画界の巨匠・水森センセの新作。ぼっちリ 。エース介護系キャッチャーが主人公というのは珍しい気がする。構図としてはある意味おお振りと一緒なんだけど、すごい違う。あっちは阿部も陰キャっちゃ陰キャか……。
 ザ・少年漫画な感じだったマウンドの太陽からちょっと趣向が変わり、陰キャエースと陽キャキャッチャーの交わりを描く今作。正直、前作はパワプロのサクセスみたいなワイワイ野球で楽しかった半面、マンガとしては話の軸というか感情移入先がわかりにくかったのですが、今作はなんか視点がはっきりしていて読みやすい。宇佐木くんの気持ちがわかることもあれば、犬井山くんの苦労に同情することもあり、二人の関係性という軸がマンガとしての面白さを増させています。個人的にはマウンドの太陽のほうが好きなんですけど、こっちのほうが人気でそう。
 


野球の躍動感は圧巻!! 

 そんな感じで話の作りが変わってきましたが、野球の一挙手一投足の躍動感は健在。スピードの伝わってくる宇佐木くんのフォーム、ビタ止めしているであろう犬井山くんのキャッチング。実に良い。話はチャラく(?)なったけれども野球は野太く重厚。コマを見て楽しいマンガってよいですよね。
 この巻で好きな動きは2か所。一つ目はノックでの犬井山くんのサード送球。低い体勢からの下手の丁寧な送球が光ります。二つ目はブルペンでの高め捕球。キャッチング完璧な犬井山くんでもミットを持っていかれているのが、予想外だったことと宇佐木くんのボールの威力を物語っています。うーむ、芸が細かい。うん、マンガの感想か? これ。

インフレしきっているエースの命運やいかに

 それにしても宇佐木くんの設定は思い切ってますね。左で最速157はもう大谷とか佐々木クラスか下手したらそれ以上なわけで。トンデモ系を除けば、過去の高校野球漫画でも最強クラスなのでは。変化球の技量はわかりませんが。
 左で150台中盤の投手なんて公立の捕手で捕れる人いるのかしら……。もしかして過去は試合にならなかったのでは? なんてことを思っていたら、チラつかせられる昔の女、もとい昔の女房役、ネコなんとかさんがいたのですね。ポジションだけでなく、名前が”ネコ”の時点で犬井山くんのライバル確定なのですが、なんだか訳ありのようですね。こんな最強バッテリー作っちゃってどうするのかしらと思いきやそうきたか、という感じ。泥沼の三角関係が楽しみです。


で、自称ヤンキーマネはいつ野球するんですか?

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