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「困難な時期の心構え」

「陰陽論」に従えば全ての物事や現象は
陰と陽の両面があり
その陰陽の繰り返しで成り立っています

陰陽を悪い事と良い事とに単純化すれば
人生には悪い事も起きるし
良い事も起きるのです
「禍福糾える縄の如し」です
「楽は苦の種、苦は楽の種」です

人としては苦しみは極力避けたいですから
楽な人生を求めやすくなります
しかし
自然界はそんな人の願望を
知ってか知らずか
冷酷なまでに
リズムのように陰陽を刻んでいきます

なので
楽や幸に執着すれば
一時的には満足があっても
いつかはその楽や幸は
消え去って行く運命なのです
人の悲しみや苦しみも
そんな人の願望と自然法則の噛み合わせの
ズレから生まれ出るのです

今回は陰陽論から見て
避ける事のできない困難な場面や時期を
どう受け止めて行くかという話です


道教の思想

算命学の基礎には自然思想があります
道教的な思想があります
そんな事を言うと
算命学を極めておられる方々から
お叱りを受けるかもしれませんが
私の感覚としては
道教の「無為自然」と言う考えは
正に算命学と通じています

「無為自然」とは
自然の原理原則に逆らわない生き方を
言います
自然の在り方に反して
欲張った生き方等をしないと言う事です
自分にとって良い事だろうが悪い事だろうが
自然をそのまま受け入れると言う姿勢です

所詮人間も自然の一部であり
自然によって生み出されたと考え
自然の流れに調和して生きるのが
理想となります

欲望のコントロール

そうは言っても
人には欲があります
その欲が向上心の源でもあり
人類の発展の原動力でもあったわけです

人の欲自体は本来的に与えられているものなので
悪いものというわけではありません
むしろ必要不可欠なものです
問題はその欲のコントロールです

赤ちゃんは自分の本能的欲求に忠実ですから
周囲の事などお構いなしで
泣き・叫び・暴れます
自分の欲求を表現する言葉が未発達なので
身体的行動で訴えるしかありません
親御さん側だけではなく
赤ちゃん自身も
相当なフラストレーションを感じるでしょう

しかし
成長し色々な経験をするうちに
自分と環境の折り合いを付けれるように
なって行きます

もし
いつまで経っても子供の欲求を優先して
甘やかし続けたら
その子は将来は難しくなるでしょう
天将星の子供の例を挙げるまでもなくです

人生は順風の時ばかりではなく
逆風の時も必ずやって来るのです
その状況によって
自分の欲求を調整できなければ
逆境が正に自分を不幸にしてしまうのです

逆境時の心構え

逆境を陰と考えれば
自然において必要だから陰があるのであって
その陰の状況(逆境)も
来るべくして来たと考えるべきでしょう
私に必要だからやって来るのです

逆境はただ我慢するだけの時期ではありません
運が悪いと諦める時期でもはありません
ましてや誰かのせいでこうなったと
怨みを募らせる時期でもないのです

その陰の時期の意味を考える「時期」なのです
自然から試験問題を出されているのです
なぜ自分はこんな目に遭うのかと
「なぜ?!どうして?!」と
運命に向かって問い詰めて
運命に唾をするのはお門違いです

自分の方が運命から問われている事を
悟らなければならないのです
答えを求められているのは自分の方なのです

雪下キャベツというものがあります
キャベツに限らず多くの野菜や果物が
環境的ストレスを与える事で
甘みを増します

人も同様に揉まれ練られ鍛えられる事で
平時では磨く事の出来ない魂の部分を
成長させる機会となるのです

講演会などで成功者のお話を聞くと
必ず失敗談や不遇な時期のエピソードが
語られます
「艱難汝を珠とす」です

下格の宿命の人は下積み生活で
忌神をこってりと磨くのです
下格の人が環境に恵まれて
忌神を消化する機会を持てなかったら
必ずゆくゆく躓くようになります

困難な時期を有意義に

ジャンプするには
一旦しゃがまなければなりません
陰があって初めて陽があり得るのです
また
全力で働いたら次は休息をしてこそ
翌日働く力が生まれても来るのです
陽の次に陰が来るの自然の摂理です

困難な時期は陰の時期なので
内向きの時期とも言えます
受け身・吸収・内省の時期です
貴重な学びや悟りの機会なのです

陽の時期には気付かない事や
得る事が出来ない事を
身に付けるチャンスなのです

言い換えれば
外的・現実的な見える成長は
ないかも知れませんが
魂の成長には不可欠な時期と言えます
人に遅れを取っていると
焦る必要はありません
新しい視点も手に入り視野が全く変わります
人間性にも味わいが増す事でしょう
陰の時期だからこそ
手に入る宝があるのです

大病をしてそれを機会に人生観が変わって
自身が納得できる人生を
再スタートさせる事ができたという話は
よく聞きます
「転んでもただでは起きない」精神ですね

陰の生き方が次の陽の生き方の次元を
決めるのです

***

どうも最後は理屈っぽくなってしまいました
どんな環境でも
悠々自適に生きて行きたいものですね
最後まで読んで頂き
ありがとうございました

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