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二十八元の話

今回はちょっと難しい話です
算命学や四柱推命では
その人の誕生日を干支で表します
が十種類で
が十二種類ですから
120種類の干支の組み合わせが
できる事になります

しかし
実際には十干を甲・乙・・・
と順番に並べてそこに十二支を子・丑・・・
と順番に組み合わせて行くと
十二支が二つ(戌・亥)余ります
なので
もう一度十干の甲・乙を
戌・亥に組み合わて行きます
これを繰り返し続けていくと
十干を六回繰り返し
十二支を五回繰り返したところで
ピッタリと
六十種類の干支の組み合わせ出来上がります
十干と十二支には二個のズレがあるので
陽干と陽支あるいは
陰干と陰支の組み合わせしか出来ません
なので
六十種類の干支しかないのです
(例:甲子はあっても甲丑はありません)

算命学は干支の組み合わせで
命式を表すわけですが
これが結構ややこしいものなのです
無料のアプリなどで命式を出すと
例えばこんな形で出てきますね

 辛 戊 戊
 巳 午 子

少し詳しいものになると

 辛 戊 戊
 巳 午 子

 戊
 庚 己
 丙 丁 癸

下部の三列は
算命学で二十八元と言われるものです
四柱推命では蔵干とも言います

今回はこの二十八元(蔵干)についての
基礎的な話です

天地人

そもそもの話になります
算命学の世界観は天地人です
先ず天があり次に地が生まれ
最後に人が誕生したと考えて
天地人です
天と地の間に人が居ると考えると
天人地です
どちらも同じ意味だと考えて良いでしょう

人は天と地から気をもらいます
それを天気と地気と言います
宇宙からの影響が天気です
その天気が地球に影響して
生じる地球独特の気が地気です
地球上に存在している人間は
この天気と地気の影響を受けます

算命学では天は空間であり
静的な世界です
これは十干で表されます
地(地球上)は時間が流れており
動的な世界です
これは十二支で表されます

宇宙空間には
四季の変化などはありませんが
地上にはハッキリと時の流れがあります
時の流れ(変化)とは空間の変化です
つまり
地上での時の変化は
実は空間の気の変化なのです
時の中には空間が含まれていると
いうわけです

この天地の気をもらって誕生する人間は
その時に相応しい気を刻まれて
生まれてくるのです
それが陰占と言われる命式(三種の干支)
なのです

天干は宇宙空間からもらった気を刻し
地支は地球上でもらった気を刻しています
つまり
陰占の命式(宿命)を持つ人間は
小宇宙とも言えるのです

天干は十干で表し
地支は十二支で表します
その十二支の中には各々十干が
含まれているのでそれを蔵干といいます

蔵干について

子:    癸
丑:癸、辛、己
寅:戊、丙、甲
卯:    乙
辰:乙、癸、戊
巳:戊、庚、丙
午:  己、丁
未:丁、乙、己
申:戊、壬、庚
酉:    辛
戌:辛、丁、戊
亥:甲   壬

このように
各十二支に含まれる十干は
それぞれ違います
一つの場合もあれば
三つの場合もあります
全部で二十八個あるので
二十八元というのです

三個ある場合は
左のものを初元
真ん中のものを中元
右のものを本元といい
本元が一番影響力があり強いと
考えます
十二支の五行に一致する十干です

日干からこの二十八元を見て
陽占の星を出すのですが
三つの内どの干を選ぶかは
煩雑な説明になるので省きます

実はこの蔵干は
四柱推命など干支を用いる占いでも
使いますが
流派によって
あるいは時代によって
この蔵干の内容は違います
奥の深い内容なので
これだけで優に一冊の本が書けます

実際の占いに二十八元を用いる

陰占を見る時には
必ず自分自身(心)である日干が
どのくらいの強さがあるかを見ます
判断の方法は根があるかないかです
樹木で言えば根がしっかりしていれば
その木は難しい環境でも
耐えられると見ることが出来ます
多くの実を付けることも可能でしょう

日干の根というのは
日干と同じ五行を含む地支のことです

 辛 戊 戊
 酉 午 子


   己
 辛 丁 癸

この命式の場合
日支の蔵干の本元に辛金があります
日干辛金にとって同じ金性です
このように日干と同じ五行の干が
蔵干にあると根があるといいます
日支酉が根っ子になるというわけです

このように
強い根があると
芯が強い人で意志が強い人と占います
悪く出れば強情な人とも言えます
安定した生き方をしやすいですが
裏を返せば
融通が利かない生き方にもなりかねません
人生の方向転換が必要になった時に
上手く舵を切れない人かもしれません

逆に
日干の根がない人は
フラフラした生き方になりやすいと言えます
悪く聞こえますが
良く言えば融通が利く人で
上手くことを乗り越えていける人かもしれません
柳に風と生きていけるのかもしれません
事故にあってもダメージが少ないと言われます

どちらが良いというわけではありません

また
日干だけではなく
守護神が透干している(天干にある)場合も
その守護神に根があるかどうかを
見ることもあります
もしも
後天運でその根に当たる十二支が
冲動などで剋されると痛いです
守護神の根を打たれているので困ります

***

二十八元はまだまだ
書きたいことはたくさんありますが
もう2000字を超えてしまいました

今回は
算命学の理屈の部分を書いてみました
読みにくかったかもしれませんが
最後まで読んでいただき
ありがとうございました

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