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こんな素晴らしい博物館に、なぜ今まで来なかった!? 東京駅の目の前のインターメディアテク

先日、用事があって東京駅へ行きました。東京ステーションギャラリーで開催されている『みちのく いとしい仏たち』を見に行ったんです。丸の内北口のギャラリー前に行くと……ドアは閉まっているし、誰もいません……。あれ? っと思って、時間を確認すると、なんと開始時間を30分も間違っていました。しかも少し早めに行ったので、40分くらい時間があります。

ということで、KITTE(丸の内JPタワー)2階の博物館へ初めて行ってきました。

ここは日本郵便と東京大学総合研究博物館が協働で運営している博物館です。博物館というかミュージアムスペースと謳っているのですが……これがまた「インターメディアテク(IMT)」という、分かりづらいネーミングで……。まぁ、どのあたりが「インターメディア」で、「テク」って、どんな意味なのかはさっぱり分かりませんでしたが……

ミュージアムスペース自体は、ものすごく素晴らしい場所でした!

何が素晴らしいかと言えば、「インターメディアテク(IMT)」というだけあって……カタカナ or 英語風なので意味は分かりませんが……展示方法がオシャレ! おそらく帝国大学時代に使っていただろう昔の什器というか展示ケースと、最新の展示手法を融合させた感じです……って、この時代を横断した感じが「インターメディア」ということでしょうか……もしくは「テク」なのでしょうかw

現在は特別展『魚學コトハジメ』が、2月18日まで開催されています。ただし、今回は時間がなかったので、ザ〜っと全体を見て回ることにしました。館内には、大きなクジラなどから小さな鳥類などの骨格標本がいくつも並び、さらに魚類や貝類の標本も展示されています。

生物だけでなくダイヤモンドなどの鉱物もぎっしりと展示されていました。うわぁ〜、じっくりと見たい! ……けど、今日は時間がない! と葛藤しながら巡りました。

奈良県の秋篠寺が所蔵する《伝・救脱くだつ菩薩立像》のレプリカもあります。

解説パネルにおもしろいことが書かれていたのですが、ちょっと読んだだけだと、頭の中が「?????」になるので、少し整理して書き換えてみます。

この秋篠寺には、奈良時代にトレンドだった「脱活乾漆技法」という造像技法で作られた4躰の仏像が伝わっています。ただし現在は、その「脱活乾漆技法」で作られた“頭部”だけしか残っていないそうです。その他の体幹部の大部分は、鎌倉時代に木彫によって修復されたものに、代えられています。これを、「脱活乾漆技法」で作ったのかは分かりませんが……その「奈良時代の造形感や様式をふまえつつ、伝救脱菩薩立像の制作当初の姿を縮尺し復元したもの」だと言います。

東京大学で文化財保存学を専攻する、菊池敏正さんという方が制作したもの。はじめは「なぜレプリカを展示?」と思いましたが、研究成果ということであれば納得です。

上の彫像……左は19世紀の《アフリカ彫刻》とあるだけです。右は《ソンギ族彫刻『女性の仮面を着けた人を表す彫像』》。20世紀初頭/コンゴ共和国(旧名ザイール)とあるので、それほど古いものではありませんが……同国の部族「ソンギの遺産」とあるので、ソンギ族は、もう絶滅でもしたのでしょうか……。

《アダ族彫刻『男女像』(仮題)》20世紀初頭/トーゴ/木彫に彩色/個人蔵

こちらは西アフリカのトーゴ共和国の部族の彫刻。同国には40以上の民族があるそう。

この日は、この後に『みちのく いとしい仏たち』を見に行く予定だったので、こうしたアフリカの彫像を、もっと見たかったのですが、時間がないため、じっくりとは見られませんでした。

《コイサギ》などの骨格標本

ということで、20分間くらいしか見て回れず……まだ他にも別フロアの3階に展示室があるとのこと。

つねづね東京大学の本郷キャンパス内にある博物館へは行ってみたいと思いましたが、予約制のため……予約が苦手なわたしにはハードルが高くて行けずにいました(今は予約制ではないかもしれません)。ここなら東京駅から徒歩数分でもあるし、いつでも来られそうです。また東京駅に来る時には、必ず寄りたいと思います。

開館時間:11:00-18:00(金・土は20時まで開館)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)、年末年始など
入館料:無料

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