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コーディネーター・アラジンのブログ #114 白馬フォーラム(2)

Hakuba High School Forum(2)

前号につづいて、白馬フォーラムの続きです。

(4)デュアルシステム実習報告

デュアルシステムとは、学校に通いながら、土日や夏休みなどの長期休業を利用して、企業でインターンシップとして企業実習をする制度です。
通常3年生の希望者がこれに参加して、1単位をもらうことができます。

今回、発表したのは、3年生のF君で、白馬東急ホテルで実習しました。

実習の内容は、

チャックアウト時のお見送り・ロビーの清掃
お客様の忘れ物チャック・館内案内の資料作り
天気予報の記入・チャックイン時のお出迎え
お部屋への荷物運び・浴衣の準備
テラス・ランドリーの清掃
村内の観光地や飲食店までの行き方説明練習
郵便物の確認 ...など



次の写真は、実際にF君が、書いた天気予報だそうです。
良く書けていますね。

お客様にお知らせする天気予報ボード

ホテルで学んだことをクイズ形式にして、みんなに紹介していました。

その一つが、客室に入室するときの、ノックの回数です。
2回か3回か4回か?
みなさんは、ご存知ですか?

正解は(C)の4回だそうです。
ちなみに、2回は、トイレのノック、
     3回は、友人、家族など親しい人の入室確認
     4回が、ビジネスで使う公式な場での入室確認
なのだそうですよ。


(5)時事問題授業「さあ、大糸線に乗ろう!」

 これは、3年「時事問題」授業選択者3名(Kさん、Iさん、Yさん)による発表です。
 内容を紹介しますと、

●「大糸線は高校生の通学手段であり、なくてはならない移動手段であること」から、廃線危機にあ る大糸線を高校生として何とかしたいということで「さあ、大糸線に乗ろう」のプロジェクトを考えました。
●大糸線の現状をより理解を深めるために、小谷村役場、糸魚川市役所、JR西日本の合わせて4名から情報を得ました。小谷村の丸山さんによると平成7年の豪雨災害で急激に利用者が減少し、現在はピーク時の90%減になっている。利用者の少ない要因は、人口減少(少子高齢化)に伴う利用者減少や自動車の普及などが挙げられる。廃線になると村の衰退、廃村にまでつながる。

乗客数の急激な減少が見て取れるグラフですね。

●そこで大糸線の現状を私たちの目で確認したいと思い、南小谷駅から糸魚川駅までのフィールドワークを実施しました。フィールドワークでは、大糸線の魅力ポイントを調査したり、乗車されているお客さんに「乗車の目的」「大糸線への思い」「政策のアドバイス」を伺いました。また、糸魚川からの帰りには、各駅の周辺の様子を調査しました。フィールドワークによって大糸線の現状をより一層理解することができました。また車窓からの美しい景色を堪能し、より廃線させたくないという気持ちが強まりました。

●利用者を増やすためには、まず多くの人大糸線に興味をもってもらう必要があります。乗車してみようと思ってもらえる方を増やし、最終的にはリピーターを増やし、ファンになってもらう方法を私たち考えました。この「さあ、大糸線に乗ろう」プロジェクトは、ガイドブックの作成、大糸線
モチーフキャラの作成、ゆるキャラの撮影会の3つから成り立っています。
●ガイドブック作成は駅周辺にある私たちがお勧めするお店をピックアップして紹介します。そのガイドブックに地域で使える商品券を添付することで、お得だと思えるようになっています。

●二つ目は大糸線モチーフキャラの作成です。大糸線ファンになってもらうためには、モチーフキャラは欠かせないと思います。一つは「みなみちゃん」と「いといくん」です。南小谷と糸魚川から取りました。また、小谷村の小谷漬けをイメージした「小谷漬男(おたりづけお)」と「小谷漬子」(おたりづけこ)です。

生徒が考えたモチーフキャラ。すぐにでも使えそうですね。

●三つ目はゆるキャラの撮影会です。これは実際にイベントを開催しようと考えていて、大糸線に乗りながら、白馬村小谷村糸魚川のゆるキャラと撮影会を行うイベントで、このイベントの中で、先ほどのガイドブックを配布する予定です。このようなイベントを継続的に行うことでファンを増やしていきたいと考えています。

●以上の取り組みを行うことで少しでも大糸線のファンを増やし、持続可能な地域をつくるためにも「さあ、大糸線に乗ろう」プロジェクトを成功させたいです。

この発表をしてくれた3人は、12月15,16日に栃木県那須町で開催された全国高等学校観光教育研究協議会主催の第11回観光サミットに参加して、「大糸線に乗ろう!」プロジェクトを発表して、観光サミット賞を受賞しました。 おめでとう!


(6)プロジェクト学習インターアクト部

プロジェクト学習部が今年3月に地元ロータリークラブから認証を受けて、プロジェクト学習インターアクト部となり、活動をしています。(ブログ#33参照)

    ★教室の断熱ワークショップ

今年度も断熱ワークショップを実施し、今回は4回目で、1年B組の窓の断熱を行いました。(本ブログ#104、#106参照)

最初に、2020年からこれまでの取り組みをまとめて紹介してくれましたが、先駆的で継続した取り組みとして、だれもが認める立派な活動だと改めて感心しました。

    ★東北研修「震災遺構見学ツアー」

インターアクト部の活動で、宮城県石巻市の震災遺構の見学に行きました。
見てきたのは、二つの小学校跡です。

2011(平成23)年3月11日14時46分、三陸沖を震源とするマグニチュード9.0、最大震度7を記録した東北地方太平洋沖地震が発生。石巻市の多くの地域で震度6(弱~強)の激しい揺れが約3分間続き、その後に発生した大津波により太平洋沿岸は壊滅的な被害を受けました。

訪問した二つの小学校はこの被害をうけましたが、対照的な結果になりました。

一つ目は大川小学校です。
北上川河口から3.7kmの川沿いにあるこの学校では、普段から避難場所に指定され、これまでも津波の記録は無く、ほとんどの人々はここは安全と考えていました。そのため、すぐ5分のところに裏山があるにもかかわらず、学校に留まっていたことが、悲劇となりました。全校児童108人のうち7割の74人が死亡または行方不明となり、教員11人のうち10人が亡くなりました。

ここまで逃げてくれば...

大川小学校で感じたこと

●校舎の2階の天井は剥がれ落ち、窓ガラスもボロボロで、どれだけの被害だったのかを実際に見ることが出来た。
●渡り廊下のコンクリートの柱がボロボロに崩れていて怖かった。
●語り部さんの「逃げてください」という言葉が凄く重く感じた。

もう一つの学校は、門脇小学校です。
ここでは、地震発生時に240人の生徒が残っていたが、すぐに裏の高台に避難し、迎えに来た保護者や戻って来た生徒も安全のため高台へ誘導して、全員が無事でした。学校には6mの津波が押し寄せ、流れ着いた油が燃え3日間の火災となり全焼しました。
この学校では、普段から裏山への避難訓練を重ねていました。

門脇小学校で感じたこと

●展示されていた動画の中に実際に被害にあわれた方々のインタビューがあり、凄く重く感じた。
●潰れた消防車や、焦げた黒板などが置いてあり、とても残酷だなと思った。
●避難が迅速で死者が出なかったことがすごいと思った。

今回の研修を通じて、「避難訓練は、その意味を考えて取り組みたい。」また、「人との繋がりを大切にしなければならないと感じた」と、締めくくってくれました。


(番外編)糸魚川高校探求の時間の活動報告

最後に、朝からこのフォーラムを聞いてくれていた糸魚川高校の1年生と代表して二人の生徒が、総合的な探求の時間で、8月に取材した新潟の企業や大学について新聞を発行して発表してくれました。

一人目は「発見!!新潟良いところ新聞」
新潟大学と県庁を訪問し、気づいたことを記事にしています。大学のキャンパスの広さに驚き、自分のやりたいことをするのが大学のだと気づき、県庁で、県民のサービスに努める仕事を目の当たりにし、さらにもっと新潟を知らなくてはと感じたそうです。

二人目の方も、新潟大学の人文学部を見学。さらに、新潟総合テレビNSTを見学。ニュース番組を作り方を実際に見て教わりました。「探検新聞」には、「大好き!にいがた!」の大見出しがありました。

この発表で、午前中の白馬フォーラムは終了し、午後は、糸魚川高校1年生全員が白馬高校を訪問し、白馬高校生とワークショップを行いました。