詩1 3.僕の尽きない想い
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「私とリー」は、4章構成、全25詩からなり
ます。本詩は第1章の第3詩にあたります。
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僕は、彼女が好きだ。この尽きない想い。
だけど、僕は彼女を遠くから見ているだけ。
話もしたことがない。
彼女を思うと、胸が張り裂けそうになる。
この気持ち、大事にしたい想い、
僕はこの想いをずっと温めてきた。
この想いを打ち明けることはしない。
それはとてもつらいこと。
でも、それ以上に彼女に拒否されることは、
もっとつらいこと。
だから、答えを知ることは、僕はしない。
このままの状態がいい。
このままの状態は、つらい。
このままの状態は幸せ。
このままの状態は、寂しい。
やりきれない想い、満たされない想い。
遠くから見る彼女の笑顔。笑い声。
その透き通る声と、長い髪の毛と、
長い指で髪の毛をいじる、しぐさと。
そのすべてが僕を釘付けにする。
彼女は僕が見ていることを知っている。
僕のことを意識している。
とてもうれしい。
舞い上がるようなこの気持ち。
ときどき、目が合う。
彼女は少し、上目づかいで、
僕を少し見る。
僕は少し彼女を見て、
すぐに目を逸らす。
彼女も僕を見ている。
そして、ほほ笑む。
僕たちのことを誰も気づいていない。
僕たちはこの瞬間から、すべてが始まる。
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