詩 アオサギ
アオサギが
冬の川の中に立っている
陽ざしが温かいとはいえ
風は冷たく
川の水は更に冷たいだろう
それでも寒い素振りも見せず
俯き、じっと立っている
見てると
首を羽の中に突っ込んで
ねているようにも見える
同じ生き物だけれども
祖先が恐竜の鳥たちは
僕たちとは違うと感じる
美しさ、気高さ、厳しさ
そして僕を見るときの冷たさ
僕を見透かしているような
僕を全て知っているような
そんなありえないことが
ありそうにも思えてくる
僕があまりにも見つめていたせいか
アオサギは翼を広げて飛び去った
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?