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今も思い出す校長先生から教わったこと。

大学生の頃、小学校へ実習に行った。
実習では子ども達と給食を食べたり、食についての授業をさせてもらった。

その時、校長先生からかけてもらった言葉が今でもわたしを軌道修正させてくれる。

学生4人で実習に行ったが、わたしの入ったクラスの担任の先生は正直はずれだった。(ごめんなさい。) 実習初日、隣のクラスから担任の明るい声と拍手が聞こえる中、わたしのクラスはきょとんとした顔の子ども達と、どかっと椅子に座ってどこまでできるのかねー笑、と顔に書いてあるよう先生がいた。
そこでわたしは戸惑いオドオドしてしまったが、いや!絶対負けない!と心に火が着いた。絶対にやるじゃんと思わせてやる!と。

2日間の給食を一緒に準備し食べる日が終わり、最後の授業の日。わたしはメラメラしていた。絶対に完璧にやってやると。しかし、授業の前に校長先生が来て穏やかな口調でこう言った。

校「今日は発表する日ではありませんよ。」私 (え?え?え?え?こんなに授業準備をしてきたのに?)
校「子ども達に何か一つでも伝えてきてくださいね。」

私ははっとした。担任の先生を見返したいという気持ちで埋め尽くされていたけれど、大事なことを忘れていた。障子のドアをスバッと開ける勢いで、自分の悲しさ怒りからのエネルギーがスライドされて、大事なことを思い出した。よし、子ども達に伝わるように頑張ろう。と良いネルギーに変わった。

教室に向かうと、隣のクラスは学生の授業を聞く準備がされており、やはり明るい担任の声。わたしのクラスは、まだ算数の授業中でわたしに気がづいた担任の先生は、あっ!と言う顔をして忘れてたから少し待つように言ってきた。まぁめんどくさそうな顔。

あぁ、またかと一瞬怯んだけれど、もうあなたには惑わされませんよ。と気持ちを立て直した。

授業が始まると、子ども達の目があまりにも真剣で真っ直ぐで、あぁ気持ちを向ける方向を間違わなくてよかったと心底思った。想像以上に子ども達の反応が良く、受け答えをしてくれる。とても嬉しい。が、まぁ進まない。でも、完璧にスラスラ進む事よりも子ども達とのやり取りを大事にしようと思った。もう間違えない。
授業がなんとか終わり、給食の時間。子ども達たちから今まで以上に話しをしてくれた。授業で話したことがこどもたちにちゃんと伝わったことを感じた。あぁ校長先生ありがとう。そこから担任の先生に対する記憶がない。もうどうでもよくなったんだろうな。

校長先生から言われたことを、今も思い出す。人からの評価のために動きそうな時、本質はどこ?大事なことは何?と自分で自分に問う。あぁいけない、いけないと軌道修正を繰り返している。

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