報告は目標と進捗で
こんにちは。はこにわガジェットです。
当マガジン「マネジメントハッカー」では主にマネージャーやリーダーの方を対象に仕事のマネジメントに関わるノウハウやTIPS等をお伝えしていきます。
今回のテーマはこちら。
正しい報告の仕方とは
定例会議や上司への報告では、何を伝えていくべきなのかについてお話します。
意味のない報告
部門やプロジェクトの定例会議でこんな報告を耳にしませんか?
・先週言われていたこの資料ですが、10ページまで作りました
・先週は顧客との打ち合わせが○件あり、○○と○○と○○について打ち合わせしました
・先月の売上実績は○○円です
進捗を事実として報告するという意味では必要ではあるものの、聞いている人にとっては、「だから?」と聞きたくなってしまうと思います。
これらの報告に欠けているもの、それは目標です。
目標が何なのかを常に意識して相手に伝えることで、現在の進捗に対する評価も変わるのです。
例えば、「資料を10ページまで作りました」は、その資料の全体が10ページなのであれば完成しているということですし、逆に1,000ページの資料ならまだ全然終わってないと言うことです。
「そんなに毎回目標から話さなくても伝わるのでは?」と思うかもしれません。自分で目標がわかっているんだからいいじゃないか、と。
しかし、考えてみてください。
あなたは他の人の仕事について、目標がどうなっているかを常に把握できていますか?
目標と進捗を伝える
自分の目標はわかっていても人の目標をすべては把握できないものです。特に管理職や上席の人間は関わる案件も多くなりますので、すべてを把握しきれません。
相手に伝えることが目的であれば、常に目標と進捗をセットで伝え、今の状態が良いのか悪いのかを判断できるようにすることが重要なのです。
ここでもう一つ。
先程の例で全1,000ページの資料が、現在10ページしかできていないと報告すると、全然できていないように感じます。
しかし、実は半年がかりのプロジェクトで、現時点では5ページできていればよいところを10ページまでできているのであれば、進捗は良好ということになります。
目標と進捗を伝える際は、現時点の中間目標に対する進捗も伝え、ミスリードしないようにしましょう。
分析の正しい方法
そしてもう一つ。
売上実績などを報告するとよく上司から「内容をもっと分析して」と言われることがあると思います。しかし、分析と言っても何をどうしていいのか。
そんな時には自分の報告内容を以下の観点でチェックしてみてください。
例えば今月の売上が先月より10%減っていたとします。あなたはこんな報告をします。
『今月の売上は900万円で、先月から比べると10%減っています。』
これだけだと、「なぜ売上が減ったのか?」を上司は知りたくなりますよね。そこで売上分析を行ってこんな報告をしたとします。
『売上が10%減少していますが、販売客数はほぼ横ばいで平均客単価が10%減っています。』
先ほどよりは原因が分かるようになりました。
しかし、まだこれでも不十分です。
なぜでしょうか?
答えは、結果の数字だけを分析しても本当の原因は見えてこないからです。
売上が10%減ったのも、客単価が10%減ったのも数字から見える「結果」です。大切なのはその結果が何によって起こされたかという「原因」であり、これは数字ではなく人間の行動からしか見えてきません。
先の例でいえば、競合が値引きキャンペーンを行っているので、自社も値引き販売をせざるをえず単価が落ちている、セット販売商品が在庫切れを起こしており単価が落ちている、等の原因が考えられます。
数字から出せるのはあくまでこの原因に対する仮説です。
仮説に対してヒアリングや現場確認を行って原因を把握するところまで行って、分析は意味のあるものと言えるでしょう。
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