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失敗を成功の基にするため必要なこと

こんにちは。はこにわガジェットです。
当マガジン「マネジメントハッカー」では主にマネージャーやリーダーの方を対象に仕事のマネジメントに関わるノウハウやTIPS等をお伝えしていきます。

今回のテーマはこちら。

失敗を成功の基にするため必要なこと

書籍や偉人の言葉で「失敗は成功の基」とはよく言われます。確かに素晴らしい言葉で私もその通りだと思うことが多々あります。ただし、どんな失敗でもよいわけではありません。

今回は失敗を成功に変えるために必要なことについて記載します。

1.失敗が成功の基になる理由

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まず、どうすれば失敗が成功に繋がっていくのか。
そのためには以下の3つの要因がかかせません。
順に見ていきましょう。

(1)成功か失敗か判断力できる

まず、何かを行った後に、それが成功だったか失敗だったのか判断できることが重要です。そもそもこれができないと成功も失敗もなく、ただやっただけになってしまいます。

成功か失敗かを判断できないことなんて、そんなにあるの?と思われるかもしれません。
しかし、ビジネスの現場では意外に多いはずです。
例えば、以下のような施策。

・従業員の生産性向上のためにテレワーク制度を導入する
・顧客満足度向上のためにノベルティを高価な物にする
・認知度向上のために広告を出稿する
・セキュリティレベル向上のためにISMS認定を取得する

どうでしょう。
どこの会社でもよくやっていそうなことですが、全ての施策で成功、失敗をきちんと判断できているということは稀だと思います。

(2)失敗の原因を分析できる

失敗したときに、なぜ失敗したのか、原因を分析できないと何度も同じ失敗を繰り返してしまいます。失敗の原因分析は必須だと言って良いでしょう。

いろんな施策をやってはみたものの、やりっぱなして振り返りできていないなんてことは、良くあるのではないでしょうか。

また、原因分析はしているものの、表面的な原因だけを捕らえ、その背後にある真の原因にはたどり着いていない場合も多いでしょう。


(3)失敗の原因を改善できる

失敗か成功かを判別し、失敗の原因を見つけたら、次はそれを改善すべきです。
これも当たり前のことですが、なかなかできない場合があります。

・担当者が前からのやり方を変えたくない
・変更するために役員決裁が必要で面倒くさい
・変更してうまくいかなかった時に責任を追及される

などなど。
しかしこの壁を乗り越えて改善していくことでPDCAサイクルが回り、失敗が将来の成功に変わって行くのです。

2.失敗を成功の基にする目標設定

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ここまで、成功を失敗に変えるプロセスを見てきました。
言うのは簡単ですが、特に失敗を許容し難い文化のある日本では実践するのが難しい場面もあります。

実は実践のために最も重要なのは目標設定なのです。
そこで、ここからは上記のプロセスをうまく進めるためのノウハウとして、失敗を成功の基にする目標設定のポイントを記載します。

(1)目標を必ず設定する

まず大切なのは「成功か失敗かを判断する」ために、何か活動をする際には必ず目標を設定することです。そんなことか、と思われるかもしれませんが、実際にやってみるとこれは結構難しいのです。

自分の仕事のシーンを思い出してみてください。
チームのメンバーで「新しくこれをやってみよう」となった際に、冷静に「では何を目標にするか」をきちんと議論できているでしょうか。

企業によっては、風土・文化的に目標を明確にするより、あいまいなままで進めたい雰囲気もあるかもしれません。特に日本型大企業で責任の所在を明確にしたがらない組織ではこの傾向が強いかと思います。

しかし、目標を設定せずに活動を始めてしまうと、活動すること(手段)が目的化してしまい、結局成果が出ません。何かを始める際には必ず目標設定する、という執着心を持って取り組んでいただきたいポイントです。

(2)検証可能な目標を設定する

活動を進め、結果が成功か失敗かを判断するためには検証可能な、定量的な目標設定が必要です。つまり、誰が見ても成功か失敗かが分かる判断基準ということです。

企業の活動には効果の測定や定量化が難しい仕事が山のようにあります。営業部門であれば売上という明確な目標が設定できますが、人事部門や総務部門、またはマーケティング部門や商品企画部門等でもなかなか定量的な目標設定が難しい場合は多いでしょう。

しかし、それでも目標の定量化は必要です。
ダイレクトにビジネス的な成果につながらなくとも、満足度であったり、スケジュールであったり、何らかの指標を据えて目標を設定しましょう。あきらめずに目標の定量化を行っていくと、いつの間にか組織の中でもそれが当たり前になってくるものです。

(3)目標の根拠を仮説から導く

さて、目標を設定したは良いが、その目標はどんな根拠で設定しているでしょうか。とりあえずこのくらいでよいか、と適当に設定している場合もあるかと思います。

確かに、何らかの活動を行うにあたって適正な目標を事前に考えることはなかなか難しいことです。将来が予測できるわけではないですから。

しかし、ここでもまずは仮説でよいので、ある程度の根拠を元に目標設定することが必要です。わかりやすく受注目標で例を挙げます。

受注目標 = お問い合わせ件数 × 商談化率 × 受注率

受注目標は上記の式で導くことができます。この中でお問い合わせ件数は過去実績から比較的わかりますが、商談化率や受注率を正確に把握できている組織は少ないのではないでしょうか。

それでも、この数値に仮説の値を入れて活動し、結果が出た際に振り返ると、3つの数値の中でどこが良かったのか、悪かったのかが分かります。

・お問い合わせ件数は多かったが商談化率が低かった
・商談化まではできていたが、受注できなかった

など、原因を検証することで「受注目標未達」という大雑把な振り返りでなく、改善すべき点を明確にできるのです。



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