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近隣エリアを巻き込んで、新しい観光ルートを作る。

みなさん、こんばんわ。

前回の記事はちょっと流れから脱線した内容だったので、
流れとしては
・コロナ後の旅は分散化がキーワード
・旅先を分散させる
・観光地での食事を分散化させる
って感じの話をしてきた続きになります。

相変わらずポイントは分散化。
今回は観光ルートの分散化についてお話ししていきます。


と、いうことで「観光ルートの分散化」です。
少し前に「旅先の分散化」なんて話をしましたけど、
そうは言っても結局、有名観光地に人が集まることになると思います。

やっぱり京都といえば特別な場所で、
地方の人にとって東京は素敵な場所で、
首都圏の人にとって箱根は定番の場所なわけです。

今回はそういう前提で。
なんだかんだ言って、箱根に観光客いっぱい来ますよ、と。
その中でどうやって集中を防ぐのか。
どう分散していくのか。
それが「観光ルートの分散化」になります。


箱根にはゴールデンルートと呼ばれる定番の観光ルートがあります。

小田原駅から登山電車で出発し、
途中箱根湯本で乗り換えをして、
スイッチバックをしながら強羅駅へ。

ケーブルカーで早雲山駅まで登り、
ロープウェイで大涌谷へ。

ロープウェイで桃源台まで降りたら、
海賊船にのって元箱根港へ。
最後はバスに乗って箱根湯本か小田原へ。

小田急(箱根登山)系列の乗り物に乗って箱根を巡る周遊コース。
フリーパスを使って乗り降り自由。
定番コース、人気コースですね。

で、ほとんどの観光雑誌などで箱根を紹介する時に、
このフリーパスと一緒にルートが紹介されます。

結果、このルートの乗り換えポイントが、
めっちゃくちゃ混みます。
GWとか夏休み、紅葉シーズンとか、とにかくめちゃくちゃ混みます。
(例年なら)

最近ではSNSなどで旅先の写真を投稿する人も多く、
特に若い人は観光雑誌よりもSNSで情報収集して旅に出る人が多いですねよ。
SNS上で人気の「映え」スポット。
めちゃくちゃ混みます。
みんな同じことを考えるから。

こういう、定番の混み合うスポット巡りの旅行は、
少なくともこれからしばらくは避けなければならない。
じゃあ、どうするのか。

もちろんエリア内にまだまだ魅力的なコンテンツがたくさんあって、
エリア内だけで観光客の分散化が可能であればそれもいいだろう。
ただ、この問題も観光地が長年抱えていた課題だてことを考えると、
そう簡単に解決できる問題ではないだろう。

目を向けるべきは、内側ではなくて外側。
エリアの外、近隣のコンテンツに目を向けるべきだ。

例えば箱根であれば、箱根旅行の起点となる小田原。
県を跨いで御殿場、三島。
アクセスの良い近隣エリアでも、コンテンツはいっぱいある。
さらに少し足を伸ばせば伊豆・熱海、富士五湖、湘南エリアなども、
箱根から日帰りで遊びに行けるエリア。

箱根で温泉に浸かりたい、って目的で1泊2日の旅行。
なにも2日間、箱根の中で過ごさなければいけないわけじゃない。
もちろん本人がそうしたいなら、それでいいんだけど。

例えば。
お昼は伊豆・熱海の海沿いで海鮮を食べ歩いてから、
夕食直前にチェックイン、全然間に合いますよ!

昼間は湘南エリアでマリンスポーツを楽しんで、
夜は箱根の温泉でゆっくり疲れを癒してください。

朝から富士五湖をゆっくり巡ってから箱根にお越しください。
素泊まりプランなので、遅いチェックインでも大丈夫です。

こういうプラン、観光ルート提案がもっとあっていいと思う。

逆に「大涌谷は行ってみたいけど、
温泉は別に好きじゃないんだよねー」って人だっている。

昼間は箱根で観光して、
夜は熱海で海鮮三昧なんてプランがあったっていい。

2泊3日の旅行で1泊目は湘南の海沿いのラグジュアリーなホテル、
2泊目は箱根の歴史ある旅館、ってのもいい。


これまでの観光地の戦略としては、
「できるだけ地域内で過ごしてもらって、地域にお金を落としてもらう」
というのが基本だった。
そのためにエリア内の周遊コースなどを開拓し、
新しい施設を作り、
自分たちのエリアに観光客を集中させることに力を注いできた。

しかし、コロナ後の「旅」では集中は避けなければならない。
人気観光地にはこれからも人が集まる。
そのなかで集中を避けるには、
近隣エリアと連携し、集まった人をうまく分散させなければならない。

交通機関や乗り物、飲食店、美術館、宿泊施設。
観光地のコンテンツは人の密集する場所であり、
「新しい生活様式」に合わせて対応が必要なコンテンツだ。

お互いに今後どういう形で営業していくのかはっきりとしない、
手探りでの営業になるだろう。
これまで通りの「どうぞお越しください!」とかき集める営業だと、
あっという間にパンクしてしまうだろう。

顧客の要求に合わせた柔軟な選択肢を用意して、
うまく分散させながら集客していくことが必要となってくる。


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