ベランダからの景色と見下ろす花火
蝉の声がすごい。
庭に出れば森林浴をしているようだ。
暑いから出ないけど。
夫とのリモート内見で、即決に至った理由がこの景色だ。
右隣は誰も住んでいなくて、左隣の家は少し後ろにズラして建てられているので、誰からの視線もない。
時折、牛の香りが漂ってくる。
木々の向こうには田んぼが広がっている。
東側と南側に庭があり様々な植木が生えている。
楓、松、椿、金木犀、ツツジ、雪柳、紫陽花、etc
名前のわからないものもたくさんある。
涼しくなったらGoogleレンズで調べてみよう。
1階はリビングダイニングと和室がふたつ。
和室のひとつは和風ウォークインクローゼット、つまりタンスや押入れに衣類をしまっておく部屋。
もうひとつの和室は縁側のある客間、かな?
2階は寝室、夫の仕事部屋、私の本棚部屋(お気に入りの景色付き)そして何でもとりあえず置いちゃう納戸。
家の中はほぼ片付いた。
大型家具や家電も収まるところに収まり、あとはカラーボックスをちょこちょこ置いた。
細々したものをカゴに入れてカラーボックスにしまう。
「四角い部屋を丸く掃くヤツ」と夫に言われた。
そういう夫は、どこに何をしまうか、という作業を全くやらない。やるのは修理。
取手の緩み
ネジのサビ取り
ドアノブの傾き
ドアの軋み
壁に点在するフックの取り外しと穴埋め
リモコンの時計設定
こ、細かい!!
まあ、家の売買の様々な手続き、ライフラインの確保、立ち合い、テレビやネットの配線、エコキュートの使い方と設定、謎のスイッチの解明、IHにもたもたしてる私のフォロー、庭の手入れなど、私が苦手とする全てをやってくれるから感謝しかない。
逆に、片付け作業を苦手とする夫は、ガンガン段ボールを開けてしまっていく私にドン引いていた。
少し困るのはどこに何があるかを覚えようとしないこと。すぐに「無い!」と言う。
夫が1番使いやすいところにまとめて置いているんだけどなぁ。
ちなみに夫は見つけるのが苦手。手当たり次第引き出しを開けても、目の前にあっても見えない。
私は夫の探し物をソファに座ったまま当てられる。
「さっき洗面所で手を洗ってたから、時計なら洗面台か洗濯機の上」とか。
夫は引っ越してからは6時起きのバス通勤。
私は朝日が眩しくて(和室なので障子)7時すぎには起きる。だからときどき2階から「行ってらっしゃい」ができる。3日に1回。
以前は8時、9時まで寝ていたので、少しは早起きになったけど見送れないのは変わらない。
朝ごはんは前日の残りご飯でおにぎりを作って置いてある。
帰宅は割と定時で、20時頃。
なので半日ずっと1人でいることになる。
この家は以前の持ち家と同じ市内なので、だいたいのスーパーの位置は覚えているし、運転も怖くはない。
記憶が薄れているのを再度構築していくのは脳に良いらしいので、いろいろ出かけてみようと思う。
新しい店もチラホラできているので、そこもまた楽しみだ。
念願だった景色が本当に見つかり、トントン拍子で手に入れられるとは。
思えば引っ越し自体もとてもスムーズだった。
細かなスケジュールが面白いほど希望通りになり、効率良く回っていった。
トラブルといえばひとつだけ。
7月25日、荷物を見送ったその足で仙台空港へ向かった。飛行機を待っている間どんどん雨がひどくなり、欠航の便が出たりもした。
搭乗予定の飛行機が遅れていて、出発予定時刻はどんどん先延ばしになった。
そしてようやく飛行機に乗れるというときには雨は小降りになっていた。
アナウンスで「揺れることがある」と言われて怯えていたけど、実際にはそんなことはなく、下に広がる夜景を楽しむことができた。
ずっと窓の外を見ていた私にCAのお姉さんが
「今日は天神祭の花火大会があって反対側の席から見られるかもしれないので、あちらに移動しませんか?あちらの方が夜景も圧倒的にキレイです。」
と言ってくれた。
私は大喜びで席を移動した。もちろん夫も。
そして機長のアナウンス。
「まもなく左側より天神祭の花火が見えて参ります。」
窓側の私が覗き込むように真下を見ると、そこに花火が!!
夫も一緒に覗き込んで2人してテンションMAX!
飛行機を降りる時にCAさんに
「遅延して良かった!」
と言ってしまった。
本当にいい思い出ができた!
と言うわけで、引っ越しは無事完了しました。
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