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「かま足」自分でできる関節リリース

バレエ関係者で困っている方が多いのが、かま足。
つま先立ちをしたときに、足先が内側を向いてしまうことです。草を刈るカマのように、先が曲がっていることからそう呼ばれます。

見た目がスッキリしないだけでなく、足の安定が悪いために疲れやすくなります。転倒の原因になることも。

・かま足の多くは、くるぶしに原因がある

かま足の模式図

「私の足の使い方が悪いのでしょうか?」
と聞かれることが多いのですが、それはむしろ、原因ではなく結果です。
私が見た限りでは、かま足を訴える方のほぼ全てのケースで、内くるぶしのまわりに貼り付きがありました。可動域が制限されることによって、正しい動きができなくなっているのです。

足首は、幅が4~5センチもある大きな関節です。
足先を伸ばす時、内側の動きが悪いとどうなるでしょうか?
外側だけが前に行き、内側が取り残されますよね。そのために足先が内側に向いてしまうのが、かま足です。

見てわかるほどのかま足の場合、足の使い方を工夫しても限界があります。改善には、内くるぶしの貼り付きをとる必要があります。

・くるぶしのセルフ関節リリース

関節リリースでは、関節にテンションを掛けたまま動かすことで、貼り付きをとってゆきます。
一人で行う場合には、仰向けに寝て、改善したい足の上、足首近くにもう一方の足を載せて、底屈・背屈を繰り返します。

足首にもう一方のかかとを乗せて、底屈・背屈する

しばらく動かしていると、中でポリポリというような小さな音が響いてきます。これが、貼り付きが取れつつある音。

上の足は載せているだけで、絶対に強く押してはいけません。自分で関節リリースを行う場合は、痛みを感じない強さで行うのが大事です(治療院での施術では、この方法で取れないような強い貼り付きを取るので、痛みが出ることがあります。もちろん安全には配慮しています)。

ただ、このリリース法で改善するのは初期症状だけです。癒着は時間が立つほど強くなるので、年季が入ってくるとやはり専門的な施術が必要です。

このリリースで改善しない、改善しても動きにくさが残る場合は、八起堂までご相談ください。距踵関節や距舟関節など他の関節も含めて調整します。

・体重が母趾に乗らない隠れかま足も

見てすぐにわかるかま足のほか、隠れかま足と言っていいような症状もあります。足先がほんの少し内側に向いていて、重心の線が第3,第4指あたりにかかるケースです。
このケースも、内くるぶしの貼り付きをとって足先の向きが整うと、正しく体重をかけられるようになります。

八起堂治療院ホームページ


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