先入観がもたらす悲劇
Twitterで何度か見かけているから知っていたけれど、どうやら「おしりふきには、おしり成分が含まれている」と思っちゃっている人が一定数いるようだ。
例えば子どもの手や、口の周りが汚れているのをおしりふきで拭くのを見ると、そういう人たちは「おしりふきでお口を拭くなんて気持ち悪い…」となるらしいのだ。
なぜなら、おしりふきにおしり成分が含まれていると思っているから。
ウケるんですけど…。ちょっと考えたら、そんなわけないってことぐらい分かると思うの。おしりふきに、おしり要素なんか無いってことぐらい。
おしりを拭くためのウェットティッシュに、最初からおしり成分を含ませて売るわけある?
ない。
きっとね、あんまり何も考えてない人がそんなこと言ってるんだと思う。
だから気にせず、私は手も口も、テーブルも床もおしりふきで拭く。
子どもが触ったあとの異常に油っぽいリモコンも、食後のテーブルの下の食べこぼしも、テレビの画面についた無数の手形も、全部おしりふきでピッカピカだ。
おしりふき、すっごい便利。
おしりふきが家にある生活を始めて5年半。いまや、おしりふきがない生活なんて考えられないほどである。おしりふき依存性。
しかし最近気がついたのだが、我が家の3歳(次男)もどうやら、おしりふきにおしり成分が配合されていると思っている側の人間のようで、いろいろと面倒くさい。
つい先日のこと。
朝、バタバタと幼稚園に行く準備をしていた。
ご飯を食べさせて、持ち物を用意して、着替えさせて、家を出る。文字に起こすとこんなに単純なことなのに、なんであんなにも大変なんだろうね、朝の登園準備って。毎朝意味が分からんぐらいキレてるからね私。
ご飯は超のんびり食べるし、一生着替えないし、やっと履かせた靴下脱ぎ捨ててるし、歯磨き粉ソファーに塗るし、マジで毎朝カオス。
やっとの思いで、あとは玄関で靴を履かせるだけというところまできて、次男に靴を履かせながらふと顔を見ると、口の周りが汚れていることに気づいた。
ちょうどすぐそばにおしりふきがあったので、1枚取り出して口の周りを拭こうとした。すると次男は、絶叫しながら全力で抵抗した。予防接種のときでもこんなに暴れなかったぞ?っていう勢いで全力拒否。
「いやもう、口拭くだけだから!汚れてるの!」
「いやぁああああっ!やめてよーーー!!なにするのよぉおおおおーーーっ!!」
それはそれは号泣である。
それでも汚れたままの口で行かせられないし、何とか口を拭くことに成功した。
が、次の瞬間。
次男は「いやぁーー!!おしりふきイヤだぁーー!!」と泣き叫びながら寝転がり、必死に口を擦りつけ、拭いていた。
玄関マットで。
玄関マット…おそらく我が家にある布製品の中で、私のスリッパの次に汚い。いや、私がスリッパを履いてその上を歩くことを考えると、スリッパより汚いか。ナンバーワン汚布だ。
しかし次男は、おしりふきにおしり成分どころか、おそらく「う◯こ」成分まで配合されていると思っているのだろう。「いやだぁあああ!くさいぃいいー!」とも言っていた。それは玄関マットのことだろうか、彼の思い込みか。
私は玄関マットを嗅いだことがないから分からないが、おしりふきが臭くないことは確かだ。
幼稚園のバスの時間が迫っていたが、仕方ないのできれいなタオルを水に濡らして持ってきて、それで彼の顔を拭いて何とかなだめた。
長男はその一部始終を黙って見守っていた。
どんな気持ちだったのか分からないけれど、ドン引きしているように見えた。ごめんよ。
その後、何度か次男には「おしりふきは、おしりを拭くときに使うものだけど、おしりを拭く前は綺麗だから手や口を拭いても大丈夫なんだよ」と説明しているが、まだ納得はしていない様子だ。
頭では分かっていても、イメージが拭いされないものってあるもんな…。わかるよ…。
しかし次男には、おしりふきにはおしり成分が入っているというイメージを持ったままの大人にはなってほしくないので、今後とも地道に言い聞かせていきたい。
さて、私はこの記事で何回「おしりふき」と言っただろう?
我ながら言いすぎた。
次回はこの記事を書きながら思ったこと、「玄関マットって必要なの?」について書きたいと思います。覚えてたら。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?