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生まれ変わったら猫になりたい

 しばらく更新をやめていたのはただ単に文章を書きたい気分にはならなかったからだ。この活動をしていく上での自分のモットーは「書きたい時に書きたいことを人の目を気にせずに書く」だ。周りにどう思われても、多くの人に酷評されてもたった1人でも私の文章に共感してくれる人、或いは私の文章を賞賛してくれる人がいたらそれでいいと思っている。だって皆がみんな同じ考えを持っていないから。

そんなこんなで(?)以前、「最終面接の結果が来ない」と書いていたように最終面接の結果が来ていなかったが、月末に御社の担当者から電話連絡があり、無事に内定を頂いた。第一志望かつ持ち駒1つであっただけに嬉しかったし、安心した。内定を頂けたことを両親や大学の教授など自分と近しい存在の人に連絡をして浮かれていたのも束の間、内定承諾書をとっくに提出してしまった今になって色々不安が募る。

内定を頂いた職種は営業職だ。私の今までの文章からお分かりの通り、営業職にはとても向いているとは言えないような思想や性格をしている。アルバイトはガールズバーとキャバクラしか経験したことの無い私だが、唯一経験したその2つの接客業も「自分はこの仕事向いてないな」と思いながら続けていた。向いてないと思った理由は普段から社交的なタイプではないから、そしてタフではないからだ。やはり無視されたり心無いことを言われた時にはメンタルが死にそうにはなった。この度に「こんなことで傷つくなんてメンタル弱いな、向いてないな」なんて思ったりしたけど、人から無視され心無いことを言われたら誰だった多少なりとも傷つくものではないかとも思う。全く傷つかない鋼のメンタルをしている人の方が少ないだろう(そう信じたい)。悪いことばかり書いているが、お客様と話していく中で楽しいと思うこともあったり、自分の知らなかったことを新しい知識として取り入れることもできたり、全部が全部苦痛ではなかった。だが、時給1000円前後でも同じように仕事が出来るかどうかと言われるとその自信はない。

週5フルタイムで商品に興味のない人に向けて営業をする(ノルマあり)のと週2、3で商品(キャバクラという空間そのもの、キャバクラで働く女性)に興味のある人に向けて営業をする(お店によってはノルマ無し)のとで給料がどちらもほとんど変わらないのであれば、前者の方がキツいのではないか。取引先など社外からの理不尽にメンタルがやられつつ、ノルマという社内から課せられたプレッシャーにもメンタルがやられ、自分は耐え抜けるだろうか。すぐ辞めてしまうのではないだろうか。そもそも営業職が自分の1番やりたい職種ではないことも、自分が1番向いていないことも知っているのに。第一志望から内定を頂けて嬉しいはずだったのに。内定者用のマイページに載せられた他の内定者のプロフィールを見て、直接お会いしていないのに「自分とは住んでいる世界が違う」と確信してしまった。今更教員の道に戻るか。しかし教員もそこまでなりたい訳では無いし、それも向いているとは思っていない。何なら向いてないしなる気がないことを確信したからその道に進むのをやめたのだ。私が本当にやりたいことってなんだろう。そもそも働くことが向いてないのは十分自覚しているのだけど。生まれ変わったらちゃんとお世話してくれる家の猫になりたい。

※この記事は2021年7月8日にALISに投稿されたものです

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