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就活はお笑いの賞レースみたいなもの

大学4年生の6月。この時期になると就活も終盤に向かう人が増える。何なら既に終えている人もいる。数週間前の時点での話だが、22年度卒の内定率は既に約6割だと噂に聞いた。

そんな私は先日某企業の最終面接を受け、結果を待っている状況である。この待たされている時間が1番辛い。落ちていても構わないから早く連絡が欲しい。いや本音はもちろん落ちていて欲しくない。最終面接で落ちることは、長年付き合っていて結婚も視野に入れていた恋人から別れを告げられるような感覚に近いと思う。折角ここまて来たからには内定を是非とも頂きたい。何せ持ち駒0だから。それだけが唯一の希望だから。面接が終わった直後は手応えがあったが、日に日に自信をなくしていく。あまり自分を過信しすぎると落ちていた時のショックが計り知れない。それこそ初投稿の記事に書いた「期待しないで生きる」という私のポリシーに反する。だからあまり期待をしないようにしたいが、こればかりは僅かながらでも希望を持ちたい。持たざるを得ない。結果の連絡が早く来ないかとメールボックスを何度開いてもメールは1件も来ていない。来ていたとしてもマツ○トキヨシや出○館のメルマガか大学からの特に自分には関係の無い要件のメールなどばかり。メールも来なければ電話もかかって来ない。早くこの不安から開放されたい。

ここまで色々述べてきたが、「最終面接の結果待ちが辛い」という悩みは、ある種贅沢な悩みだと思う。実際に私はこの企業の選考が進むまでは何社も何社も書類選考の時点で落とされてばかりで、最終面接なんて夢のまた夢であったからだ。実は何ヶ月か前に最終面接まで進んだ企業が1社だけあったが、最終面接で落ち、その後よく調べたら超絶ブラック企業であることがわかった。通りでイージーモードだったわけだ。何で事前によく調べてなかったんだ、と当時の私に全力でツッコミたいのはさておき、結果的に落ちていて良かったと今では思う。

話を戻すが、皆がみんな最終面接まで進む訳では無い。言うならば最終面接とはお笑いの賞レースで言う決勝戦みたいなものだ。というか就活自体がお笑いの賞レースみたいなものだと、お笑いファンである私は思う。優勝を目指し各々エントリーしてネタを披露し、2回戦、3回戦、準々決勝、準決勝、決勝というように勝ち進んでいく。内定を目指し各々エントリーしてエントリーシートの提出及び適性検査の受検、一次面接、二次面接、最終面接というように選考が進んでいく。「これはウケるぞ」と思い書き上げたネタが、必ずしも審査員や観客にとって面白いものだとは限らない。自分なりに「いい感じにアピールできているな」と思って書き上げたエントリーシートを読んだ人事部の方々が、必ずしも自分のことを高く評価するとも限らない。むしろ「内容が薄っぺらいな」と即座に落とされることだってある。キングオブコントもM-1も、エントリーした全てのコンビやトリオが決勝に進出することはできない。就活だってエントリーした全ての人が最終面接まで辿り着けるわけではない。審査員、或いは人事部の方々に高く評価されるかどうかで結果が決まる。

だから私は、最終面接の直前にM-1の出囃子を聞いてから最終面接に挑んだ。兎にも角にも、結果が待ち遠しい。

こうしてただの一般大学生が偉そうに就活とお笑いの賞レースについて語ってしまったことを、いつか後悔する日が来るのだろうか。

※この文章は2021/06/23にALISに投稿したものです。

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