Leona・Kingscholarが女性に優しいについての考察

リリース開始から飛ぶ鳥を落とす勢いで女性向けゲームアプリのセルランのトップ争いに参戦したtw...tに登場するLeonaについて考えてみた。
筆者はすでに配信済みの本編ストーリーとイベント、Leonaのパーソナルストーリーは限定SSRを含むすべてのカードを所持しているため確認済みである。
また、全113カード中88枚(半分以上)のカードを所持しているので、別のキャラクターのパーソナルストーリーでの彼の姿もほとんど確認済みであるといっても過言ではないだろう。(一応確認した限りではJackSSR以外は持っていた)

以降の考察文はLeonaに関する本編ストーリー、イベントストーリー、パーソナルストーリー(場合によっては関連するキャラ)の言動などのネタバレを大いに含むため、今後の楽しみに取っておきたい方は、読まないことを推奨します。

まず、最初にLeonaが女性に優しいというお話の発端はCaterのR制服のパソストだ。
このストーリーではCaterが西校舎の職員室前に飾られている喋る肖像画のロザリアちゃん(女性)を囲うパーティーを催し楽しませることで次のテスト範囲を教えてもらうためにメンバーを集めることになるのだが、そこで声をかけようという人に選ばれた一人がLeonaである。
Caterは三学年でいつも流行や学園内の情報収集を抜かりなく行うタイプの人物であるため、LeonaというSavanaclaw寮の寮長であり普通の生徒よりもある程度注目を集める彼のことを知らないわけがない。

本編で彼は不利益を好まないが、利益の有無のそれ以前に留年していることや生活スタイルからみるに怠惰であることが伺える。極力最小限の力を使い戦略的に物事を進めることに長けていて、無駄な努力というものを嫌う節があるように見える。
そんな彼が、縁もゆかりもない相手のためにわざわざパーティーに参加をするかどうかと聞かれると、面倒だから行かない人物だと思う。
CaterもLeonaが通常であればそのような場に引っ張っていくのは難しいというのを十分知っているはずだが、Caterはあえて彼を誘いに行った。

それはCaterにはつい最近仕入れた情報があったから。
Leonaの出身国である夕焼けの草原では、その後のCaterのセリフ曰く「Leonaくんの地元ってレディーファーストな社会というか、女性をすごく敬う文化があるんだって」らしい。
これについても後で考察していきたいが、話を進めることにする。

植物園でいつものように眠っていたLeonaにCaterはロザリアのパーティーに参加してほしい旨を伝える。その時のセリフを一部抜粋する。
(Cater)「例えば、過去のマジフト大会の話も聞けちゃったり……とにかくお友達になるとなにか良いことあるかもよ」
(Leona)「うるせぇ、帰れ」
交渉にしては少し曖昧過ぎるメリットの心もとない提案にLeonaは、にべもなく断っている。

そう、一度断っているのだ。
過去のマジフト話ということを話す前にCaterは肖像画が女性であることがわかるように話しているし、Leonaも留年するほど学校にいるのであれば、職員室の前の肖像画が女性であることは頭の片隅には覚えているだろうし、おそらくこの時点でLeonaはパーティーのメインが女性であることをわかっている。

しかし、お断りをいれている、ということはお国柄で女性を敬うような光景を日常的に見てマナーレッスンなどで教育されて育っていても、彼自身は自分にメリットがない限りは過度に見知らぬ女性に優しくする必要はないという考えということが伺える。

そもそもLeonaは第二王子とはいえ王族で女性に接しエスコートする機会のほとんどが公的なものだったのではないだろうか?相手もおそらくそれにふさわしい貴族の女性だろう。そして公的なエスコートには必ず王室にとっての利益が含まれることは想像に難くない。
そういった公的な場を除くと、普段の王宮では彼にとって男女関係なく召使いであり、彼自身が敬う対象は物凄く狭いのではと推測する。

特に、本編過去の回想で、Leonaは自身のユニーク魔法の強大さから王宮内では家族の次に身近な家臣である召使の女性たちから恐れられ遠巻きにされていたように感じられる。
恐ろしいと噂されていることも耳に入っていたからこそ極力関わらないようにしていたのではないだろうか。

つまり、彼にとって、肖像画のロザリアは女性であるが、そもそもよく知った中ではないし夕焼けの草原の女性でもなければ、爵位のある貴族や大富豪の商人の娘でもない。利益がないから「うるせぇ、帰れ」なのだろう。

しかし、そのあとCaterはあくまで自分のためではあるが、いつも独りぼっちでロザリアちゃんを元気にしてあげたいという長い台詞を話し続ける。
この間、ようやく目を覚まして頭がはっきりしてきたLeonaは思い出す。

この後、魔法薬学の補習があったと。彼の魔法薬学の知識はLeona実験着のパソストでもわかるように素晴らしいものだが、彼は授業に出るということが好きではない。(つまり出席日数を稼ぐための補習であることが推測できる)じっと大人しく座って仲良くお勉強をするのが嫌いだ。
今日の気分はサボりたい気分だった。しかし、この植物園にいればそろそろ先生に言われて探しに来たRuggieに無理にでも行くように言われるだろう。

ここでようやく、Leonaにとってロザリアとのお茶会にメリットが生まれる。お茶会というのならば職員室の前でやるわけにはいかないから額をどこかに移動させて空いた部屋でのパーティーになるだろう。どこでやるかは知れないが、少しの間、植物園と寮以外の場所で時間を潰せる上に、興味のない話よりはましなマジフトの話を聞かせてもらえる。耳のいいRuggieもCaterとKalimの声がすればそこにLeonaがいるはずないと勘違いして見つかりにくくなるはずだ。

そのあとのLeonaのセリフが「……そういうことなら、行ってやってもいいぜ」である。

この台詞の前にあるわずかな”……”の前述の思考と計算があるのかもしれない。
喜ぶCaterに自分の出身国の文化をうまく利用してそれっぽく「肖像画とはいえ、女は女だからな」と言えば、急に意見を翻したことに深く突っ込まれることもないだろう。という計算が見える。

こういうような深読み考察を行ったのには王国でLeonaが、Leonaにとっては自分よりも劣って見える兄が長男であるという理由だけで王位を継ぐことが納得できない思考を抱えているのであれば、女性というだけで手放しに優しくするという無償の奉仕の感情は抱かないのでは?と思ったからだ。
そこに利益があるからこその優しさであるが、表面上はお国柄と言ったほうが軋轢がなく、そういうことにしておいたほうが優しさの使い勝手がいいというほうがよっぽど彼らしいと思ったから。

それを裏付ける情報がLeonaの式典服のパソストである。このパソストでLeonaは式典服を着た姿を写真に撮って実家に送らなくちゃいけないという。実家が大嫌いな彼らしくもなくめずらしく実家の言うことを聞いていることに、居合わせたRuggieが「でも、レオナさんが家族の言うことに従うなんて珍しいッスね」と疑問を口にする。

(Leona)「手紙の差出人が兄貴の嫁なんだよ……。」
(Ruggie)「だからどう……って、そうだった。レオナさんって女性には優しいところがあるんスよね。」
(Leona)「別に女だから特別に優しくしてるわけじゃねえ。アイツらに必要ねぇだろ、そんなもの。俺たちよりよっぽど強かな生き物じゃねぇか。逆らうと後がうるせぇだけだ。」

逆に言えば、あとでめんどくさいことにならないのであれば、一切言うことを聞く必要もなければ、利益がないなら過度なエスコートや優しさ、気遣いをする必要もなく自然体のLeona・Kingscholarでいるというのが、いかにもLeonaらしいと思うのだがいかがだろうか。

Ruggie曰く、夕焼けの草原の女性は腕っぷしも強めで、王宮の近衛兵も半分以上が女性らしい。その上Ruggieは「訓練の現場を見るたび、オレも「女性には絶対に歯向かわないでおこう」って思うッス」と言っている。

これを見る限り、夕焼けの草原の女性を敬う文化というのは、現実でいうレディーファーストとは少し考え方が違う。レディーファーストの過去の歴史を除き、現代のフェミニズム的思考の紳士がとるべきマナーとしての、女性が身体的に男性よりも弱者であるから優しくするというレディーファーストとは違うのではないだろうか。(本来のレディーファーストの意味とは異なる現代では色々と騎士道や紳士のマナーと混同されているほう)

それにいたる歴史が違えば使い方も違うという話がしたいのだけれど、伝わっているか少々不安だ。

男性よりも女性が多い国で、尚且つ男性よりも体力的に腕っぷしの強さがあるから、重要な役職に女性が付くことも多く機会があるだろうし、そのため結果的に夕焼けの草原は文化的に女性を敬うという形ができたのではないだろうか。(日本の歴史で言う男尊女卑とは反対の女尊男卑社会の可能性(夕焼けの草原の情報が少ないため、少しいい方が過ぎるかもしれないが))

Caterがストレートにレディーファーストとは言わずに、「レディーファーストというか女性を敬う」という言い方をしたのも、そう考えると頷ける。
「というか」という言葉には似ているけれどそうではないというニュアンスがある。
しかしながらCaterは夕焼けの草原に行ったことがないようなので、単純に女性を敬う文化に至る詳しい背景は関係なく、その事実だけを知って勝算にした可能性の方が高いが。

執筆時に公開中のイベントストーリーのゴス/マリでのLeonaのゴーストとはいえ女性である花嫁に対しての態度も上記の説明でほぼ当てはまると思う。
彼がプロボーズ作戦に参加しようとしたのは、彼の天敵かつマジフトでも打倒の相手であったMalleusの部下であるSebekに「若様の足元にも及ばない」と煽られたことがきっかけである。プライドが高く、また喧嘩相手のMalleusと比べられて黙ってはいられなかったので、自分が選ばれて鼻を明かしてやろうと考えたのでしょう。
特にそのやりとりのなかで、ゴーストとはいえ女性である花嫁の女性に対しての尊敬というものはLeonaには芽生えてないと思います。
その状態で行ったものの一応目的は花嫁を口説き落とすこと、Leonaは学生とはいえ留年しているので20歳の立派な男性です(夕焼けの草原の成人年齢は不明)
Leonaも口説こうと思って前に出たものの、試す内容がLeonaにとって想像をはるかに上回るものでした。今まで国で恐れられてきているLeonaが関わってきた女性たちの中で初対面で恐ろしい魔法を使う第二王子を前に急に歌いだした勇気ある女なんていなかったのではないでしょうか。いたら不敬罪で囚われそう。
前置き無くいきなり歌いだしたゴースト花嫁の余りに突飛な行動にLeonaは理解できずについ本音をこぼしただけで、特に夕焼けの草原で言う、女性に対して敬う気持ちがなかったという風に当てはまらないので、筆者はこの状況でLeonaが女性に優しくないから変だというふうには思いませんでした。

ここまで延々とLeonaの女性に対しての優しさについて語ってきましたが、考えてみると優しさというのも愛情のようにとても曖昧で定義がよくわからない言葉ですよね。
今回考察してみて思ったのは、Leonaの中にあるのは無条件の女性への優しさではなくあくまで、自分にとって都合のいい状況では女性を立てるという計算された行動なのではないのでしょうか。そして、夕焼けの草原の腕っぷしの強い女性たちの前ではそういうことが多々役に立っていたということなのでしょう。

おまけ
LeonaやSavanaclaw寮生の監督生への態度は?矛盾しているのでは?ということが多々言われる。そもそも監督生の性別は非公開であり、公式サイトのFAQにて

Q,『tw...tワンダー/ランド』はどんなゲームですか?
に対して公式の回答が
A,『tw...tワンダー/ランド』は、ヴィランズ学園アドベンチャーゲームです。
見知った世界の先にある、ねじれ歪んだ不思議な世界"tws...tワンダー/ランド"。
あなたはこの異世界に召喚されてしまった主人公となり、
名門魔法士養成学校「ナイトレイヴンカレッジ」の生徒たちと、
学園での生活を送っていくこととなります。

この返答の「あなたはこの異世界に召喚されてしまった主人公となり」ということはあなたにあたる、プレイヤー自身の性別を当てはめることができる、男女どちらでも構わないというのが現時点の公式見解なのでは?と筆者は思っている。

では主人公が女性である場合のLeonaの主人公に対する対応について、女性であるならばLeonaもしくはSavanaclawの寮生が優しくなくては設定がブレているという意見を見かけたので、規定文章の決まっている公式の代わりに語られていない部分の補足を推測したいと思う。
(この記事ではSavanaclawについての話をピンポイントでしているため全校生徒の反応などの女性モード否定に対する答えの全てを表記していません)

主人公が女性であって、すでにそのことが一部の生徒に知れている状態だとして、Leonaは前述の考察が正しければ、お国柄女性を敬うとはいえ、自分にメリットのない女性でしかも、草食動物とあだ名をつけるほど腕っぷしの強くなさそうな、特に優しくしなくてもぞんざいに扱っても自分にとって何にも被害も利益もなさそうな、身分が低い相手にわざわざ優しくするようには思えないので、彼の態度は特に設定に反しているというほどでもないように思える。

次にRuggieの場合だが、Ruggieから得られる情報でSavanaclaw寮生で尚且つ夕焼けの草原出身であるということを兼ね備えた生徒の説明も同時にできると思う。
獣人族内の種族に違いはあれど、おおむね前述でRuggieが言っていた「訓練の現場を見るたび、オレも「女性には絶対に歯向かわないでおこう」って思うッス」といった発言。
学園に来る前はスラム育ちである彼も見たことがあるのであれば、普通レベルの家庭環境で育った獣人族かつ夕焼けの草原出身のSavanaclaw寮生も似たようなことを思ったことがある可能性がある。
彼らが女性に歯向かわないという強い言葉で表現するほど腕っぷしが強い夕焼けの草原の女性と反し、主人公はすでに公式で出ている情報で「冴えない」「どう見てもこのか弱さは猛獣使いでも、猛獣にパックリやられてしまいそうな…女性的な感じも」「なんか抜けてて危なっかしい」「美しい声もなく、一国の跡継ぎでもない本当にごく普通の人間」などというように、あまり強そうではないし、実際に魔法が使えないということは生徒も知っていて、弱い部類に入るだろう。それに学園の生徒では魔法が使えるものが魔法が使えないものを劣等種として見下す描写がところどころある。

では、夕焼けの草原で生まれた男児が女性は腕っぷしが強いから敬おうという風に感じるような環境で育ってきたのであれば、腕っぷしの強くない女性は敬う対象ではないということになる。

現実の過去の日本史的観点でも男尊女卑構造の場合、武力的な意味で強い男性に対して女性が尊敬あるいは、仕方なく従うような歴史の中で、強くない男性であれば女性だって言い返すこともあり、むしろ男性が強くないというだけで女性が男性を馬鹿にする歴史もあっただろうと思う。

それをモデルにして逆パターンの歴史的推測を補完すると、女尊男卑とまではいかないだろうが、それに似たようなという形で、武力的な意味で強い女性に対し、敬うあるいは、仕方なく従うような歴史が夕焼けの草原にあるのなら、強くない女性に対して横柄な態度をとることもありえると思う。

獣人族で尚且つ夕焼けの草原出身のSavanaclaw寮生にとって、主人公は女性であるという条件のみで行動すべてがチャラになるような目に見えてわかるほどオーラのある魅力的な人物ではない普通の子ということだ。
そもそも、本編でSavanaclaw寮に勝手に入っているのは主人公側で、大事な大会の前それも悪だくみの最中に主人公だけ女だろうと他の男子生徒を連れているし部外者が急に自分たちの寮に入ってくれば、男性でも女性でもなんだこいつと思われ顔をしかめられるのは普通だと思う。
あの状況で女性だからとちやほやするのは正直意味が分からないからあれはちやほやされる状況じゃないし、そもそも夕焼けの草原の女性を敬うというのはちやほやするとは別の意味合いであると思う。

次にJackのような夕焼けの草原出身ではないSavanaclaw寮生は公式では出ていないが、おそらく不特定多数いるのではないだろうか。そう言った生徒はそれぞれのお国柄、もしくは地域ごと、家庭環境などによっての女性の扱いになるだろうし。一概に女性だから優しくする、男子校にたった一人の女の子だからちやほやするということにはならないのではないだろうか。
それも主人公は平々凡々のとくに可もなく不可もない普通の子で魔法が使えないという、学園の生徒にとっては劣った部分を持つ部類の子である。

このような考察をふまえて、筆者は特に第二章、三章において女生徒である場合に設定にブレがあるとは感じませんでした。









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