詩)怠惰くん

我は他人せいにづる
何でもカンでも他人のせいにづる

そうやって ほとぼりが冷めたとき
ふと自分を恥ずかしく思い また顔が暑くなる

じろじろと見るな 
背中がこちらを向いていようと
きさんらの眼底に置いておる意識が
我に飛んできて 刺さっちょる


この醜態は違う 違うのだ
我は他者の怒りに感化されたからで

―そうやって誤解を解こうとすることで余計に知れる器のカタチ

孤独か しれとも 孤独感
どちらに癒されようか
生ぬるい罰を自分に与えながら
嬉々として眠ろう
ああ やはり 我がわるかった
みんな ありがとう

次の日も我は他人せいにづる
何でもカンでも他人のせいにづる

インターホンで目が覚める
こんな朝早くになんぞや

「おはよう御座います」

おはよう御座います

どなたかな

「私は袈裟斬りを届けに参りました」

―答えぬか まさか今までこの心構え あかんかったか?

あいや お疲れ様です

どうしてもそれらを喰らわねばならぬでしょうか

「はい かなり痛いでしょうけど

あなたは自分を理解し受け入れ過ぎたのです」

我は終わった お前の雇い主は

「怠惰くんです」

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