上司は「偉い」という意識を払拭しよう

 最近は日本企業でも部下より上司のほうが年下というケースが増えてきた。しかも定年後の再雇用だと、当然そうなる。しかし、まだ年下の上司の下で働くのは抵抗があるとか、年上の部下は使いづらいという声が聞かれる。

 それは上司のほうが部下より人格的に「偉い」という意識が強いからである。だから言葉遣いにしても上司は部下に対してタメ口で話すのが普通になっている。

 しかし、これからは上司と部下の年齢の逆転は普通になってくる。だからこそ、上司のほうが「偉い」という意識そのものを払拭しなければならない。そもそも高校野球のマネジャーや芸能プロダクションのマネジャーには、選手やタレントより「偉い」という意識は薄いだろう。また選手とコーチの関係にしても、プロ野球などは上下関係があるが、テニスなどの個人競技では選手が選んで契約するので対等だ。

 企業や役所でも、上司と部下、管理職と非管理職は単なる役割の違いだと割り切らなければ身動きが取れなくなってくる。

「個人」の視点から組織、社会などについて感じたことを記しています。