3つのステップに分けて勉強を教える

家庭学習で勉強を教えるときに気をつけたいポイントとして、スモールステップで勉強を教えることがあります。今回はそのスモールステップの考え方について書いていこうと思います。

教育実習での経験から、勉強に限らず、子どもに何かを教えるときには3つのステップを意識しています。一つの事柄について、小さな目標にする(スモールステップにする)ことで、子どもは達成感を感じつつ、より大きな目標に取り組むことができると考えているからです。

3つのステップ
ステップ1.手を添えるなど、一緒にやる
ステップ2.声かけで、子ども一人でやる
ステップ3.全部一人でやる

具体的な例があった方が分かりやすいと思うので、二桁の数のひっ算を例に挙げて考えてみたいと思います。


ステップ1.一緒にやる


ひっ算を一緒にやる・・・これはどういうことでしょうか

もちろん、手を添えて一緒に書く。それも間違いではありません。しかし、ひっ算を解く子どもの目標は「書く」ことではないと思います。

ここで目標を明確にする必要があります。今回は、「位をそろえて書く」ことであったり「一の位から計算する」つまり「計算の手順を確認する」ことを目標に考えます。

何を一緒にすればいいのか
例えば、大人が一緒に(子どもが書いていくのと同じタイミングで声をかけながら)「位をそろえて書こう。まずは、一の位から」と声をかけながらやるなどです。また、答えを用意しておいて、確認しながら解くという方法もあります。「計算の手順を確認する」このステップでは、写したっていいんです。


ステップ2.声かけで、子どもが一人でやる

ステップ2.では子どもが一人で解くことに挑戦します。でも、いきなり一人でやろうと思うと、少し飛躍的です。なので、解き始める前に、一緒にやった(ステップ1)を確認するステップを設けます(これがステップ2になります)。

具体的なやりとりとしては、
「ひっ算のやり方ってどうやるんだったかな?」→「そうだね。位をそろえる。それから、一の位から計算するんだね。」と言った声掛けをします。
はじめに声掛けをすると、子どもの中でも手順が意識され、その後一人で解くきっかけになります。


ステップ3.子どもが一人でやる

ステップ1、ステップ2を終えた子どもは、類題を自力で解けるようになっているかもしれません。
このステップ3で重要なのは、子どもが「一人で全部解ける」ことです。「一人(自分で)でやった!」という達成感が自己肯定感を高め、また次も頑張ろう!という気持ちにさせると言われています。一回だけでは、そんなに前向きになるか…?と思われるかもしれません。でも実際に、毎回このような機会を持った子どもは、「解けるっていいな」「勉強って面白い」と思うようになると言われています。

もちろん、ここに挙げたのは一例で、3ステップで足りなければもっと細かいステップにしても構いません。例えば、ステップ2-2を追加して、声かけは「ひっ算のやり方ってどうやるんだっけ?」と聞いて、一緒にやっている大人は答えを言わない、などの方法があります。子どもが自力で考えるので、ステップ2よりは少し進んだステップになります。
時には、このようなステップを踏むまでもなく、最初に一緒に手順を確認した段階で、理解できることもあるでしょう。その時は、残りのステップは飛ばしてしまっていいと思います。また、どうやってやるんだったっけ?と悩んだときに参考にしてください。

誰かのお役に立てていれば幸いです。
また、他の例についても随時更新していきたいと思います。コメント、質問などありましたら、Twitter(@momo26767302)にお寄せください。

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