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北の大地の入場券収集の旅 2日め

今日は滝川駅からのスタートです。
ホテルから駅までの道のりは東京と比べるとめちゃくちゃ寒く、ダウンジャケットを着ていてちょうどいいくらいでした。

外はまだ暗い
東鹿越行に乗車します

今日から遠く根室まで続くこの根室本線をまったり?制覇していきます。

2025年に引退するキハ40

汽車の写真を撮って改札口付近でウロウロしていると、迷っていると思ったのか、親切なおじいさんが「あんた、どこへ行くんや?」と声をかけてくれて「芦別へ行きます」と答えると、「じゃあこの汽車や」と教えてくれました。ありがとう。

電車が走る函館本線を尻目に、ディーゼルカー特有のエンジン音を響かせながら根室本線に入っていきます。

駅名のアピールがすごい

北海道の駅って駅名標がかなり多い。都心部の駅はコスト削減なのか、駅名標は探さないと見つからないくらいのイメージですが、この「これでもか!」という感じが、なんとなく好きです。

芦別駅に着きました。広い

私と一緒に数名が下車しましたが、全員地元の方のようで観光客は私一人でした。どうやら乗ってきた2両編成のディーゼルカーは、ここで1両切り離して折返し滝川行きになるようです。通勤客と思しき方が数名並んでいました。
きっぷうりばが営業時間前なのでこのまま駅を出て、芦別を散策します。

駅前ロータリーは広い

早朝のせいか、商店などは営業しておらずひっそりとしています。少し歩けば道の駅があるので、そこまで歩くことにしました。

住宅街でも2車線が確保されている
水道メーターも地上に出ています。冬になると埋もれてしまうから?

他にも消火栓が地上に出ていたり、灯油のタンクが各家庭に常備されていたりと、東京とは違う部分に冬の厳しさを感じます。さすが北海道。

道の駅の看板。キャッチフレーズがおしゃれ
サル山はさらに離れているのであきらめました。
紅葉がとてもきれい。空気も澄んでいる気がする

汽車の発車時間も迫ってきたので、駅に戻ります。ここからは滝川方面へ折り返し、赤平駅へ向かいます。

発車10分前くらいに駅に到着しましたが、きっぷうりばは5人待ちと大混雑。窓口のお姉さんが慣れた手付きで手書きのきっぷを発行しています。発車3分前にやっと自分の番が来て無事に入手しました。

自分の前に並んでいた女性が「札幌まで行きたいけれど、行き方がわからない」という方で案内にかなり時間がかかっていましたが、端的でわかりやすい説明と、スムーズなきっぷの発券、さらに駅の案内放送までこなす。本数が少なく、乗り過ごしが命取りになるこの駅での戦い方を熟知しているようでした。さすが百戦錬磨のお姉さん。

跨線橋は木造。古い学校を彷彿とさせる。

汽車で来た道を戻って、赤平駅に到着しました。

超立派な駅舎

お城みたいな駅舎は、赤平市の交流センターを兼ねていてとてもきれいです。中にあるきっぷうりばで待ち時間なしで入手しました。

かつては石炭の採掘が行われていて、駅の裏側には大きなズリ山(石炭の採掘によって発生した廃棄物を堆積した山)があり、登ることもできますが、今回は乗り継ぎ時間が短いため断念しました。

次は入場券を入手するためだけに滝川駅へ戻りますが、汽車は1時間10分後なので…

バスを使います!

実は滝川駅へ向かう路線バスがあります。汽車よりも運賃は高いが本数が多いため、乗車率は比較的高めです。途中でどんどん人が増えていき、立ち客が出るくらいの混雑で滝川駅へ到着しました。そりゃ鉄道は赤字になっちゃうよね。

無事に入手できたところでまた汽車に乗り込み、富良野駅まで進みます。

キハ400の復刻塗装車
愛されてるなぁ

ちなみに貨物列車は札幌行きが1日1本。農作物の収穫期が終わると来年まで来ません。

この風景も季節限定

次は富良野線に乗り込みます。畑以外何もないところを突っ切るように線路が走っていますが、時々板を並べただけのホームが突如出現して停車するというような路線です。さすが北海道。

上富良野駅で下車
アットホーム感湧き出るオフィスですね

今回富良野線はここまで。富良野へ戻ります。折返しの汽車はインバウンドの外国人でびっしり。日本人が少数派です。インバウンド需要が北海道の鉄路を救っているのかもしれません。

富良野へ戻り、昼食と散策です。

富良野のご当地オムカレー
北海道の中心

実際の中心は小学校の校庭にあります。柵などないので誰でも入れます。というか、学校の敷地と公道を隔てる柵や塀などは一切ありません。門はありますが扉はありません。都会ではまずありえない。大学かよ。

1時間半の乗り継ぎを経て、東鹿越行に乗り込みます。

まさかの再会

45分で東鹿越駅に到着。ここから先は災害で線路が寸断されているため、代行バスで先へ向かいます。

バスへバトンタッチ

ちなみに富良野からこの先の新得までは、2024年3月で廃線が決定しており、とうとう鉄路がつながることがないまま役割を終えることになります。そのせいか富良野へ折り返す人と代行バスに乗る人が半々くらいの割合で、東鹿越駅で降りた人はいませんでした。

この先へ列車が向かうことはありません

バスは並行する山道をぐいぐい進んでいきます。

バスのオリジナルマップがかわいい
踏切はあるが遮断桿がなかった

1つ目の幾寅駅で下車。降りたのは私だけでした。

なんとも味のある駅舎

鉄道員(ぽっぽや)の舞台として有名なこの駅。幌舞駅の看板もそのままです。

幾寅駅の存在感のなさがすごいが、廃線になればこれすら消えてしまうと思うと
なんとも言えない気持ちになる

駅舎の中は待合室であると同時にプチミュージアムになっています。

右側の駅事務室部分がミュージアムになっています

駅舎に向かって右側にある『南ふらの情報プラザ』で入場券を購入できます。

駅舎の中だけではなく、外にも映画のセットが置いてあり見どころがいっぱいです。ぽっぽやを予習しないままここに来てしまったので、絶対に見てやると決めた瞬間でもありました。

待ち時間が2時間もあるので道の駅も散策

駅に帰って来たころには真っ暗になっていて、ミュージアムの部分は閉鎖されていました。17時で終わりのようです。

夜は夜で味がありますな

明るい待合室の中で30分くらい待っているとバスがやってきました。通勤、通学と思しき方が5人くらいバスを降りましたが、乗車したのは私一人でした。
新得駅までの約1時間、街灯すら存在しない道路を進んでいくため、車窓はありません。まさに『闇夜を溶かし込んだ黒』そのものです。
落合駅を過ぎてから眠りに落ち、気づいたら新得駅手前まで来ていました。

駅だけがものすごく明るい

駅の周りは営業しているお店も少なく、ひっそりとしています。
真っ暗で景色も見えないため、直近の特急で本日の宿泊地、帯広に向かうことにしました。

帯広駅についてみると、想像以上の大都会でびっくりします。今まで比較的田舎町をたくさん見てきただけにギャップがすごいです。さすが十勝地区最大都市。

夜も遅く、明日も早いので早々に宿泊地へ向かいました。

3日めに続く

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