見出し画像

規格外

一家4人。お父さん・お母さん・子供2人。
結婚して、子供を産んで、一人前の女性。
家族は仲良く一緒に暮らす。
子供が親の面倒をみる。
一般的な家族は幸せ。

幸せな家族の規格だと思い込まされていたこと。
世間からは「標準」と言われた一般家庭。
自分の家とは かけ離れている。
言われる度に、なんで??と思った。
誰が決めたの?そんな家庭 本当にあるの??

育った家庭は、規格外。
おひとり様には厳しい行政の仕組み。
微妙なラインで当てはまらない。
補助の対象にすら ならないんだと思った。
子供の頃から
強くならないと生きていけない国だと感じていた。

型に はめられるのが嫌だった。
現実的に考えたら 出来る訳ないじゃん。
出来ないことを「やれ」って無理ゲーでしょ。
逃げ続けても、逃げられなかった現実。
学校の家庭科で自由な社会だと教えられて、
家に帰ると自由のない「当たり前」に縛られる。
真剣に向き合ってやればやるほど、呪いは深い。

兄弟は家を出て、親戚はいない。
結婚して、子供を産んで、「不幸だ」と言い続ける母。
一緒に暮らしていないから関係ないと言う家族。
放置された家はゴミ屋敷。

家があったとしても一人で暮らす能力がない。
住む人があってこそ「家」のはずなのに。
幸せの形を追い求めてきた残骸。
どうにもならない。

外からサラッと見て「幸せ」なら普通だと言われる。
幸せであることを押し付けられている。
家以外、家に住む家族のことは知ろうともしない。
一時の噂話のネタにするだろうけど、無関心。
それ以上のことは起こらない。
住んでいた人がいなくなって廃墟を嘆いても遅い。

心のままに生きることをやめた。
過去は知らん。私にはこれからの未来がある。
日本で暮らすなら、どこへ逃げても同じ。
やれる事だけやりながら、静かに暮らしたい。
夢は、心を揺らさない平穏な日常。
一人前には なれないから、半人前を楽しみたい。
出来ないことは、出来ません。
面倒くさいこ道の向こうには、きっと何かがある。

逃げたら楽になれるかな、と思わなくもないけど。
後回しにすればする程、問題は大きくなる。
やるしかない。
もう逃げないと決めた。
規格外でも不幸ではないよ。
半人前でも、なんとか生きてます。
これも一つのゲーム。孤独を楽しみながら
楽になりたくない自分と戦っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?