俺の闘病記(4)
(2004年 05月 23日 「読書記録゛(どくしょきろぐ)」掲載)
入院2日目からインスリンは看護士立ち会いの元、自分で注射するようになった。
ペンフィルR(速効型)とN(標準)の2種類である。写真の様なペン型の注射器で、メモリで単位をあわせて打つ。思わず手塚治虫の「ビッグX」を連想した。当然、注射の前後はエタノールで消毒し、針も使い捨てである。打つ場所は腹の脂肪。
血糖値にばらつきがあるため入院5日目にインスリンの単位を一日28単位にされた。
入院9日目に朝14単位・夜12単位に減量。
退院して1週間後、朝10単位・夜4単位に減量。
一ヶ月後に、朝10単位のみに減量。
その4ヶ月後に、朝8単位に減量。
その5ヶ月後に、朝6単位に減量。
その2ヶ月後に、インスリン注射不要になる。
このインスリンの単位を決めるには、血糖値の観察が必要だ。血糖値の測定キットを与えられ、一日二回、朝と夕食前の空腹時に、指先から血を採って計測する。俺はその結果を毎月エクセルのシートに落として医者に提出していた。
これは小学校の頃の理科の実験的なところがあり、科学少年の俺は、少し面白かった。トレーニングの成果が体重に反映し、体脂肪が落ち、同時にそれが血糖値に反映(インスリンの効きにリアルに反映)していくのが実に励みになる。
低血糖が起きるようになると、インスリンの単位を減らすよう指示が出る。
食事に少し気をつけながら、毎日適度に運動をする。これだけで、一年間で、ヘモグロビンA1cが正常域になり、体脂肪率が25パーセントから14パーセントになり、内臓脂肪がきれいさっぱり無くなっていた。
世間を見渡すと、「一度インスリン注射をすると一生注射に依存ですよ」という言を信じて、怪しい民間療法や健康食品に頼る人が多い。これはその業者に騙されているといって間違いない。
一刻も早く、成人病専門の医師に相談することをお勧めする。
次回は、食事について。どうやって食事制限をしているのかなど。
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