ブックガイド(113)「親不孝通りラプソディー」(北森鴻)

快作だよ!

どうも「親不孝通りディテクティブ」という作品の主人公カモ・ネギコンビの高校時代の物語らしい。また、読む本増えたぜ(笑)

突き抜けたキャラたちの狂騒曲ストーリー

 この物語の魅力はまずキャラたちの魅力。バカだったり、凶暴だったり、狡かったりといった連中が個性を競っている。
 高校生の分際で美人局の被害にあったキュータが、ヤクザの後ろ暗い金を強奪してしまうことから、テッキも巻き込まれてしまう。謎の美女エンジェルとか、おかまバーのマスターとか。絢爛豪華な変人たち

親不孝通りは実在する

 面白い舞台を考えたものだと思っていたら、親不孝通りは実在する場所なのだった! 福岡市中央区天神北西部を南北に走る市道の通称で、福岡市道舞鶴薬院線のうち北端で接続する那の津通りから昭和通りまでの約390メートルの区間だという。もともと予備校が集中していて若い連中が多く、彼らは夜な夜な遊んでいたのである。
 青春というほどまじめでもないユーモア小説だが、コンゲームものとしてもよくできていて楽しめた。
 親不孝通り
親不孝通りラプソディ

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