映画レビュー(132)宮部みゆき「ソロモンの偽証」(ドラマ)

2021年 WOWOW版

 2015年の映画版は観ているのだが、今回はドラマ版。全8話のエピソードでじっくりと描かれている。
 クリスマスの朝、主人公の藤野涼子(上白石萌歌)が雪の積もった校庭でクラスメイト・柏木卓也(野村裕基)の死体を発見するところから物語はスタートする。
 警察や高校が自殺と断定する中、涼子のもとに“同級生・大出俊次(坂東龍汰)らによる殺人”を告発する匿名の手紙が。自殺か他殺か、転落死をめぐって騒ぎだすマスコミやSNSユーザー。
 いわくありげな登場人物たちによってドラマは二転三転する。宮部みゆきさんの原作だから、面白さは間違いなし。クライマックス、生徒たちで行う模擬裁判が見事。
 原作読んで、映画観て、その上でドラマ観てもやっぱり面白くてラストまで引っ張られる。物語の強さなのか。プロの作品とはこうなのだなあ。
宮部みゆき「ソロモンの偽証」
ソロモンの偽証: 第I部 事件 上巻 (新潮文庫)
※新潮文庫版は1部、2部、3部各上下二巻である。


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