映画レビュー(113)「イグジスツ 遭遇」(2014年)

これもモキュメンタリー形式。流行ったよねあの頃。

 プライムビデオで無料視聴した。
 テキサスのビッグ・シキット国立保護区で夏休みの週末を過ごそうとやってきた5人の若者たち。真っ暗な夜の林道を運転中に突如、車で何かを轢いたしまう。暗闇の中、調べてみても車に付着した血の付いた動物の毛の他には何も見当たらない。彼らは気にすることなく運転を続け叔父のコテージに。しかし、翌朝から彼らは謎の“存在”に次々と襲われていくことになる。

 彼らのビデオカメラやアクションカメラの映像で物語の進むモキュメンタリー方式。あの頃、大流行だったよなあ。
 物語は観客の予想通りに進行する。怪物の正体も冒頭でナレーションしてる。襲撃の動機も観客の予想通り。いわば予定調和的だ。
 殺される連中も、恋人がいてレジャーにはしゃぐ幸せカップルたち。いけてない地味ボーイ・地味ガールたちの日常の満たされぬルサンチマンを、怪物が代わりに晴らしてくれる形式のホラー作品である。
 唯一、予想に反したのがラスト。このラストで、一番のバカ野郎は俺たち人間だ、という苦笑いに至るわけである。ここが作品の同時代性かな。
 一見の価値はあり。でも二度見る映画じゃない(苦笑) 
イグジスツ 遭遇


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