映画レヴュー(157)「算法少女」

2016年作品。プライムビデオで視聴。

驚いたことに、この「算法少女」という和算書は実在するのだ。
この書を題材にして、児童文学作家の遠藤寛子が書いた小説「算法少女」が原作である。
算法をネタにしつつ、主人公アキの数学の様にまっすぐな気持ちを描いていて気持ちいい。
少女の初恋と、大人への気持ちの一歩も描いている。

浅草寺の境内で、関流の算額の間違いを指摘して話題となったアキに、算法家としても知られる久留米藩主有馬頼徸から、姫君の算法の指南役にしたいという話が舞い込んでくる。ドラマはちゃんと面白い。ラストも爽やか。同時に、算額という数学趣味を持てるほど江戸の庶民文化は成熟してたんだなあ、と感慨深い。
悪人がほとんどでてこない清々しさ。このような映画に出合えるサブスクに感謝だ。
算法少女

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