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D2C=ECではない


先日半分寝ていたところで、Clubhouseで呼ばれて、「EC」でこの一年あったことをなんとなくお話しする機会頂いたんだけど、いきなり振られて「何もしていない」と言ってしまった。

寝ぼけた頭で不意を突かれたのもあったんだけど、あとで何故なんだろうと考え込んでしまった。

数時間考えて分かったことが、このコロナ禍で『ECに特化』してきたことなんて、なにひとつも無かった。

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我が社は、1993年からD2C戦略を展開してきている。
86~92年まで、百貨店を中心とした展開を模索している中、バブル崩壊。
新たな活路として始めたのがダイレクト通信販売だった。
1994年には、日本初のECモール事業に参画。
1996年に独自サイトをスタート(97年独自ドメイン)
2002年に工場脇に直売所を仮設。
2007年には、直接販売できる店舗をオープン。
と、直接販売を事業の中心枠にしてきた。

さて、ここ一年、重点施策として行ってきたことは、

1.お客様がお買い求め安くするために、送料負担を如何に軽減できるか。
2.お客様が買いたいと思う商品構成や企画であるか。
3.特殊な商品だから、食べ方の提案を含め、お客様と伴走できるかということを意識したサイト作りや書面づくりだった。

他にも、研究開発を進めてきて、大ヒット商品となった「ブラックオリーブとドライトマトのソーセージ」など、様々なことにもチャレンジしてきたのは間違いない。

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そんな施策をお客様にお伝えするのに使ったツールは、

1.カタログ
2.はがき
3.チラシ
4.インターネット(EC)
5.店頭チラシ

と、今までしっかりと関係を築いてきたお客様を中心に、アクションを起こしてきた。そもそもコロナ禍だろうと無かろうと、いつも真剣にやってきたこと。特段変わったことなんてしていないのだ。

ましては、別にECに特化したことは何もないので、寝ぼけた頭で「EC」と言われた瞬間に「何もしていない」と言ったのかなと苦笑。

偏屈おじさんですいません。
くどいようだけど、D2C=ECじゃない。
D2Cは様々な手段を用いて「お客様に自分たちの独自の世界観と併せ、モノコトを直接販売すること」なので、ラジオだって、SNSだって、新聞や雑誌だって、問わないのである。

さて、「EC」で急成長しているところもあると聞くけど、コロナが落ち着いたあとのことを想像されているだろうか?
無論、ECだけで成長していけるアイテムを持っているのなら、無理に他の手段を選ぶ必要もないが、様々な手段をもってリスク分散するというのは、経営者としては当たり前のことだろう。

そろそろ来たるべくコロナが落ち着いたあとのお客様が望むライフスタイルを思い描いて、今から準備しておくべきなのではなかろうか。

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