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千夜千句(211〜220)

瓦斯燈を模す街灯に雪刺さる

冬晴れのスマホに映る指紋かな

冬天の聳ゆるものはみな寂し

我捨てし母いじめては三日咳

春浅し祖母妖けて出てまだ叱る

ぽかぽかや口ほどに凧上がらない

栗の樹の冬盆栽の如く斬る

恋猫の強情っ張りや本閉じる

新酒古酒まっすぐ帰れるわけがない

立春や道まっすぐにまっすぐに

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