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こちら側の足跡

眠りに就いたら 全てが終わると思っていた
一日が終わるだけだった

視界の端から声が聞こえたら 盗聴されてると思っていた
ただの悪口だったようだ

つないだ手を握ったら 愛し合えると思っていた
誰にでも通用するわけじゃなかった

そうやって
一つずつ気が付いて
最後にどんなことに気が付くのだろう

いつから異常信号を上げたかったんだろう
ずっと助けを求めていた
救われることを願いながら落ちて行って
死に損なって生にしがみ続けている

ただ 死ぬことはきっと いつでもできる
だけど 生きることは 今しかできない

だったら今しかできないことをしたいって思ってしまうから
楽しいばかりじゃなくても 生きている

今日という日付変更線をまたいでから
泣きながら帰った夕日が何度も蘇ろうとしている
傷口から叫びが出ることはきっともうない
けど
悪天候に悩まされるように痛むことはあるのかもしれない
指で輪を作って目に当てると 大切な誰かに似てる人がいて
なのに思い出せないような歯がゆさを感じながら

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