葬儀が終わって

本当に長い3か月だった

葬儀の日は、朝が早かったので、一日が実に長かった。
ぐったりして帰宅。夕食をどうしたのか、記憶がない。
納骨の日の記憶は結構残ってたんだけど。
持ち帰った遺骨をどうしようか考えたが、安置しておく場所がない。
と思っていたら、奥さんが仏壇の引き出しのあたりをごそごそやってる。
仏壇下の収納部分の左側。開き戸で、開けると何段かの棚板がある。
何枚かを外すと天地が広くなるのを発見。収納部は骨壺の入った箱が収まる幅だった。
狭くて申し訳ないが、妹にはしばらくこの中に納まっていてもらうことにした。それまでここに入っていたのは、父が残していた母親の闘病・介護記録のノート。100冊近くある。これも早く記録を整理してSCANでもしなければならんのだが。奥さんはそんなもの早く捨てろというが、そうはいかない。私の人生の一部が含まれているのだ。
父のノートを別の箱に移して自室に移動。妹の遺骨と残された書類を仏壇の下に収める。やれやれ。
でもこれで終わりではない。死亡届が出せたので、銀行口座の解約や、スマホの解約など、懸案だった手続き関係がいよいよ進められるのである。

生命保険のこと

ちなみに、妹が加入していた保険の保険金を受け取るための手続きは、検案書の提出で可能だった。「一刻も早く」という受け取る側のニーズに応えてくれているのはありがたい。
妹の件で知らせを受けた時点では、現場(妹の部屋)は、警察が捜査をしており、すぐに立ち入ることはできなかった。
何日か経って、室内への立ち入りが許可され、状況の把握と片付けのために現場を訪れたときに、とりあえず確保してきた書類の中に、保険関係の書類が数通あった。
後日整理してみたら、すでに解約済みと思われたものが一件(その後解約済みと判明)、契約が続いていると思しきものが二件、契約があることが分かった。
その後の捜索で、契約継続中と思しき二件のうち一件の解約についての書類が発見されたため、その時点で契約が残っていたのは一件だった。
保険会社や営業所担当者もわかり、連絡したところ無茶苦茶驚かれた。
担当者はまだ妹の担当になって、妹とのコミュニケーションは電話だけで、まだ対面できていなかったそうだ。それがいきなりこんな状況になったらそりゃあ驚くだろう。
申し訳ない。
残った一件は年金保険。死亡時に支払われる金額も確認した。葬儀費用や片付けにかかりそうな費用の諸々はある程度カバーできそうだった。
もう一件、後から解約書類が見つかった一件は死亡時保険金がかなりの金額だったのだが、途中解約し、それを原資として年金保険に切り替えたようだった。
「解約することなかったのに…」と、
以前生命保険関係の仕事をしていた奥さんが残念そうにつぶやいた。受取金額は下がるが、月々の負担を減らす手法もあったという。
「何で相談してくれなかったかなー」「一度もなかったね、相談」という会話が表す私と妹の関係が、今回の事態の一番の原因なのだ。このことに自分なりに決着をつけない限り、わだかまりは残るだろう、とこの時に思った。で、今でも思っている。

書類が見つかった時点で保険金の受け取りの手続きを進めようとしたが、何度も書いているが、死亡届や戸籍の全記録などの書類がそろわず、手続きは止まっていた。
年が明けてひと月、ようやく手続きが再開できるのである。
目出たいのか目出度くないのかよくわからんけど。

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