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3年ぶり、2回目にクリエイティブカンファレンスAdobeMAXに参加して感じたこと

AdobeMAXというアメリカで開催されているクリエイティブの祭典がある。2016年にAdobe Japanからインフルエンサー枠として呼んでいただいたことがあり、今回は3年ぶり、2回目の参加となる。ちなみにこうして招致されるクリエイターはAdobe Insidersと呼ばれていて、日本に限らず世界中からさまざまなクリエイターが集まった。

Adobeの新しい技術の発表の場であり、クリエイター達が集まるお祭りのようなカンファレンスなのだけれど、今回の個人的なハイライトは別にある。
前回参加した時、私はまだ日本とアメリカを行ったり来たりしている状態で、英語がほぼ喋れなかった。せっかく世界中から人が集まっているのに、怖気付いてまったく交流など取れなかった。そんな私がアメリカに住んで2年が経ち、英語で会話をすることへの抵抗感が減ったことが今回大きく違う点だった。

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イベント開催前日にInsidersだけの交流イベントがあった。ホテルから2階建ての観光バスでLAを観光しつつ、NeueHouse Hollywoodという施設に向かうと、そこでパネルディスカッションやワークショップが1日を通して行われた。

まず前回参加の時は、英語がまったく分からないので、トランシーバーを受け取り、同時通訳で講演を聞いていたのだけど、今回は同時通訳なしで参加したことが一番大きく成長を感じたところだった。語彙力の問題などで100%深く分からなかった部分も正直あるのだけれど、少なくとも重要なポイントは分かる、といったレベルである。以前はレベル0だったことを思うと、私には大きなことだった。英語で笑うポイントで一緒に笑えるのもとても嬉しい。

Adobe Insidersとの交流

Adobe Insidersは、イラストレーター、映像クリエイター、フォトグラファー、デザイナーといったさまざまなクリエイターが集められている。パネルディスカッションでは、CharliというPodcastとYouTubeをやっている、UI/UXデザイナーが、一番やっていることに共感が持てた。彼女のYouTubeはたまに見ていたので、実際に会えて嬉しい。PodcastやYouTubeを2人で運営している彼女は、バランスとして51%と49%がうまくいくと言っていた。その2%がものづくりの質を左右する、ディシジョンメイキングの部分なのだと思う。

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午後は複数のグループに分かれてグループワークショップが催された。渡された名前バッジの裏に、自分が参加するセッションが事前に割り振られていた。私が最初に向かったのは「Coffee Challenge」。iPadのFrescoとPhotoshopを使って2、3人のチームを組み、コーヒーのラベルを作ってみよう、という企画だった。たまたまテーブルで近くになった人たちとチームを組んだ。チームメンバーは、フォトグラファー、映像クリエイターそして私。1人コーヒーに詳しい人がいて、彼女がコーヒー豆の実の色を使うのはどう、と提案してくれたので、Frescoでそのグラデーションを作ってみた。

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 日本からも私を含めて11人のメンバーが参加したのだけれど、今回嬉しかったのは私の他に、女性クリエイターが4人参加していて仲良く過ごせたことだ。

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左から、渡邊香織ちゃん(foxco)、目黒ケイちゃん、大石結花ちゃん、私、よざ ひかるちゃん

イベント本番

1日目はAdobeの新製品や新機能の発表会で、2日目はアーティストを呼んでのトーク、そして夕方にはSneaksというAdobeの開発陣が現在開発している機能を紹介するコーナーがあった。

期間中はTwitterで実況していた。以下のツイートの詳細へ行くとスレッドになっていて新しい機能やアーティストのトークなど私が気になったものを見ることができる。

iPad向けのプロダクト

今回の発表では「いつでもどこでも誰とでも」ということが押し出されていたのだけれど、それを後押しするのはiPad向けのプロダクトだろう。PhotoshopとIllustratorのiPad版が今回の基調講演でも紹介されていた。これは、iPad pro + Apple pencilが出たということが大きいのだろう。今までモバイルでは同じPhotoshopという名前が付いていても機能が制限されていたり、まったく違う体験となっていて、ライトな層向けとも言えるものだった。けれど、今回彼らが目指しているのは、プロユース。Creative Cloudもデスクトップアプリも今年新しくなったけれど、クラウドでのファイル共有をアップデートすることで、デスクトップ<>iPadなどのモバイル?端末をシームレスに行き来する体験を作ろうとしているように感じた。

個人的に期待しているのは、Illustrator for iPad。中でもリピートパターン機能は、デスクトップ版よりも使いやすそうだった。

開発チームの人たちとも話したのだけれど、その場で私のDaily Patternを見て再現してくれた。

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ARE YOO YOU

2日目はアーティストトーク。最初に登壇したシャンディルマーティンさんの言葉に揺さぶられた人は多いと思う。

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WHO ARE YOU? あなたは誰?
この質問に取り憑かれている。

どうやって自分のスタイルを見つけたの?
”探す”訳じゃない、自分の中にそれはある。

YOU ARE YOU あなたはあなた
ARE YOU YOU あなたはあなたでしょ

アメリカに来たばかりの頃、Visaの関係で働くこともできず、「何をやってるの?どういう人?」という質問が苦手だった。どこかに所属していない、肩書きのない自分がもどかしかった。マーティンさんの言葉はその時の自分を思い出すと共に、とにかく作って作って自分に向き合っていきたい。

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イベントで会う人は、映像クリエイターが多かったこともあって、感化されて会期中にVlogを始めた。ブログの映像版。日記がわりに映像で残すのはありかもしれない。

iPhone 11 Pro による撮影と、iPad + Adobe Rush(Adobe Premireのモバイル版)で編集している。iPhoneで撮ったものを活かしたくて、縦型の動画にした。モバイルで見るのがおすすめ。

気が向いたらサンフランシスコでの生活も日記的に配信していくので、ぜひ購読してくれたら嬉しい。

ではでは


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