白血病の少年の元に集結するヒーローについて思うこと。

余命幾ばくのお子様を持つお母様のツイが発端となった今回の騒動……と、言ったらいいのかは分からないけれど、たくさんのヒーローが応援メッセージを送っていました。
私も畑は違えど特撮オタク。特オタは他ジャンルと比べ著作権や法的なルールに厳しいところがあり、今回ファンからの批判が多かったのもここに当たるのではないかと思うわけです。
なので私も、正直著作権的なアレコレや事務所を通さないやり取りにヒヤヒヤモヤモヤしながら成り行きを見守っておりました。
冷たい人間と思うかもしれませんが、前例は作ってはいけない。そう思って見守っていたのです。

しかし一人のヒーローが立ち上がり前例を作ってしまった。いいえ、少年を想ってのことでしょうから、否定的に言うのはよくないですね。けれど前例はできたのは事実なのです。この前例が例えばこれをきっかけに東映さんが大きな窓口を用意してくれる。そんな良い方に働けば良いとおもいます。けどそうならなかったら……貴方が同じ境遇の子どもたちの元へ行ってくれるのですよね?と、ヒーローに対して私はそれを期待してしまいます。
勿論難しいでしょう。
全てを平等になんて無理な話。
なら手を伸ばせるこの子だけでも。
ヒーローらしい素敵な心意気だと思います。
けれどそれをSNSで公表したのは悪手だった。
ヒーローなら、誰にも言わず、正体を見せず、こっそり行けばよかったのに。
私はひねくれた人間です。自分でも思います。それでも、私にはどうしても話題に乗っかってるように見えてしまう。自らの正義をひけらかすヒーローなんて見たくない。そう勝手に幻滅してしまう……ほんと、捻くれてますね。笑ってください。自分の気持ちを整理したくて書き込んでる心の狭い人間の独り言なのです。

結果的に少年が喜んでる。それなら良いと捻くれた私にも思う心はあるのです。けれどそれを、公表する必要があったのか。ましてやYouTubeに上げる必要はあったのか。繰り返すようですがそこだけがどうしても引っかかってモヤモヤとしてしまうのです。
特にYouTubeはTwitterと違い沢山の人が目にするコンテンツです。それこそ同じ境遇にいる子ども達が目にする機会もあるでしょう。純粋な子ども達はそれを見てどう思うのでしょうか。『きっと僕の所にもヒーローは来てくれる』そんな残酷な期待と希望を抱かせることにはならないでしょうか。『どうして僕の所にヒーローは来てくれないの?』と、希望が絶望に変わり涙をこぼす子供が出てくるのではないでしょうか。
私はそれを今一番危惧しているのです。
平等に手を伸ばせないなら、いらない期待を抱かせる行為はしないでほしい。

けどきっと、これを今Twitter……今はXでしたか……そこに書き込めば素直に賞賛できない私の言葉は『誹謗中傷』の一括りで掃いて捨てられてしまうのでしょうね。
私は確かにひねくれていますが……私は間違えたことを言っているのでしょうか。私のこの気持ちは、思いは、考えは、間違っていますか?

黙ってこっそり行ったって少年は喜ぶでしょう。僕のために来てくれたと喜ぶことに変わりはないはず……もしかしたら公開せずひっそりと向かったヒーローはもう既にいるかもしれませんね。だとしたら、私はその人こそ真のヒーローだと、心からの賞賛を贈りたい。そう思います。


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