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図鑑の使い方

前日の夜更かしにより、当然のように寝坊する。
夫が間違えて買ってきた自然解凍の冷凍食品に助けられ、弁当を5分で完成させる。

今日から、NHKラジオで「子ども科学電話相談」の夏休みスペシャルが始まった。初日の今日は、昆虫スペシャルと称して昆虫担当の先生がたが一堂に会し、子どもたちの質問に答えていくとあって、楽しみにしており、その期待は最後まで裏切られることなく、約3時間ずっと楽しかった。
丸山先生はさすが盛り上げ上手で、先生方全員に、「刺されていちばん痛かった蜂はなんですか」と聞いて、全員普通に刺されまくっていたことも、その答えも面白かった。

私は最近、図鑑を広げて番組を聴いている。

きっかけは、恐竜の回が、子どもの質問がマニアックすぎてなんのことだかわからなかったことだ。何度聞いても恐竜の名前は覚えられない。くわえて小林先生の子どもへの質問も高度で、なにがなんだかわからない。でもそこがいい。誰かと誰かが異次元で熱を帯びて会話しているのはどのジャンルでも見ていて楽しいからだ。
しかしある時、どうしても気になる恐竜の特徴の説明が出てきたので、図鑑を広げながら聞いてみた。すると、はじめて私も、その高度な会話に、理解という意味で加わることが出来た気がした。
以来、どのジャンルでも図鑑を開くようになった。
子どもの質問でわからないのは恐竜と鉄道と天体ぐらいなのだが、それ以外のジャンルでも、先生がたの説明のなかにわからないものがよく出てくる。それをひくのがとても楽しみで、そうすると、ラジオの内容がよくわかることはもちろん、図鑑のこともよくわかるのだった。ラジオの度に本棚から図鑑を引っ張ってきたりしていたのだけれど、とうとう今では書斎の私の足下にボックスで置いている。

また、私は図鑑を日本語の授業でもよく用いる。
わからないなら画像検索すればいいじゃない、という意見もあるだろう。しかし、こと授業に関していえば、検索結果がきわどい広告が出るサイトにつながってしまったことがあったので、その場で検索することはしないようになった。
いや、そんなマイナスからの理由だけではなく、教材としても図鑑は大いに使える。
カタカナ、数字の読み方、大きさ、比較、色、場所、概念など、教科書や物語などとは違った日本語をいっぺんに教えることができるのだ

また、「辞書の使い方」を教えることが出来るのも大きい。
国語辞典の使い方は、小学3年生で習うのだが、子どもの日本語学習者にとってみれば説明文がわからないから、教えたとて形骸化してしまう。
ところがこれが図鑑となると、巻末の索引からがんばって見つけ出せば、見たいものにたどりつくことができる。使い方を覚えれば、退屈になりがちな図書の授業中、図書室で使える技にもなる。

図鑑とは、今がいちばんいい関係だ。
図鑑のおかげで、恐竜や昆虫や星の知識も少しづつ増えている。ただ好きなだけで覚えなかった古生物、深海生物の名前も覚えるようになった。そのことで、子どもの信用を得たことも何度となくある。しかしそれよりなにより、自分の知見が広がることがうれしいし、「役に立つ」うんぬん並べてみたが、それだけじゃ説明のできない、書物のもつ色気というか、私は図鑑や辞典というものがとても好きだ。

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