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#リプで送ってくれた写真を300字くらいで好き勝手に批評する その1

表紙画像は昨日撮ったアジサイです。蛇足。

さて、以前私は、Twitterでこんなツイートをしておりました。

これで行ったのが、このようなツイート。

50件ほどはやったので、気になる方はタグを覗いてみてください。

今回はこれを、note上でもう少し文字数多めで、かつランク付けはなしで行う試みです。反応次第では、いろいろと企画を考えてみようと思いますが、まずは自分の習作として今回は5作品を取り上げてみました。以下作品です。


合うべきところにピントは定まっており、桜の華やかさ、春の軽やかさといったものも、画面の明るさや、桜の花自体を上側に配置することによって表現されていると思います。
そう考えると残念なのは、花がこちらを向いてくれていないこと、主題となる春の華やかさを、蕾がイマイチ盛り立ててくれていないことでしょうか。下を向いた花や蕾は、どうしてもそこにマイナスのイメージを感じ取ってしまいますし、それを表現するには画面がやや明るすぎるかなぁと思います。

頭上を駆け抜ける高速道路による画面構成と、下側からすっと伸びる女性の出で立ちが印象的な写真です。構図をあえて斜めに取りながらも女性のポーズを工夫することで、目線の流れをしっかりと意識している点も良いところです。しかしながら、立って目線を上に上げている女性がどこを見ているか、またその先に何があるかを考えるには、些か下側の露出が暗すぎるような気がします。

縁日でのスナップを肖像権を侵害しないギリギリでうまくまとめた作品だと思います。笑 全体のトーンのコントロールも上手く、女性の口元の微笑みと合わせて穏やかなハレの日の雰囲気が伝わってきます。手を出しているのも決定的瞬間という感じがあって良いですね。ここで惜しいのは、女性にはピントが合っていても、彼女が話しかけているもう一つの見せ場にピントと構図があっていないことでしょうか。彼女は虚空と話していたわけではないのです。
先ほどの目線の話もありましたが、人物を撮る際は、その人が紡ぐ一瞬をどのように抜き出すかが肝心になってきます。

少し霞んだ空の下、エッフェル塔がキリリと聳え立つ写真です。その下にひょろりと伸びる街灯との対比から、その存在がシルエットで印象付けられます。
ここで注目すべきエッフェル等の魅力は、「大きさ」と「フォルムからくる存在感」ではないでしょうか。そうした場合、前者をアピールするには、街灯のあたりをもう少し拡大して切り取り、後者をアピールするには、全体像を入れ込んだ構図にした方が、良さがより伝わるような気がします。

あまりにもドラマチックな日常のワンシーン。灰色のシーツに赤色メガネ。これが現実で起きたなら、私も夢中でシャッターを切ってしまいそうです。
これで横構図だと間違いなくやらせ感がしますし、かといってこうした縦構図だと、妙に気取った偶然にも見え、なんとも評価がし難いところは悩ましい作品です。
ここにある嘘っぽさをほんの少し真実よりに還元できれば、これがたとえ作品撮りだとしても、センスのいい日常として受けられるんじゃないだろうかと思い、提案するならこの2点ではないでしょうか。①メガネと構図をもう少し傾ける②あまりに綺麗なシーツをもう少しクシャクシャにする。

以上、参考になりましたでしょうか。自分の写真も含め、写真に写る対象を言語化していくことは、自分の写真にとって、よいフィードバックとなることを信じて、私はこうした試みを続けています。これがなんらかの良いきっかけとなることを祈り、今回はここで終わりとします。2回目もできるといいね。

サポートして頂けた分は、写真に対する活動全てに充てさせて頂きます。缶コーヒー1本分からの善意への期待を、ここにこっそり記します。