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2-4,23時59分60秒/underwater

23時59分60秒/underwater

十二時前の時計台の下「明日」と待ち合わせした。
彼女面して明日を待ってる。
合ってる価値観を持ってる。
約束の時間、あなたがやって来るのが見えて隠せずにいた。
心地の良いこの気持ち。
近付いてくるあなたの顔に触れた瞬間に今日になった。
明日じゃなくて今日になった。
今日じゃなくて明日に触れたい。
この手で明日に確かに触れた。

23時59分60秒。
23時59分60秒。

十二時前の時計台の下「明日」と待ち合わせした。
彼女面して明日を待ってる。
経ってる何時間も立ってる。
明日は必ずやってくるって誰に聞いても言ってくるね。

23時59分60秒。

あなたに伝えようこの一瞬で、私の事を。
自分の名前を言えるだけ。
私の名はイエスタデイ。

あなたに伝えようこの一瞬で。
私の事を、この一瞬で。
自分の名前を言えるだけ。
私の名前はイエスタデイ。
潤うべき普通のブルーに少しの黒を足してさ。
これを明後日に持っていけないか神様に聞いている。

今日がギリギリ終わらないように愛の告白を明日にするのさ。
まるでジュリエットみたいな昨日とロミオによく似た明日がいた。
落書きの後のインクの匂いを嗅ぎながら飽きたからって今日を引き剥がす。
明日が来ない日があればいいのに。

大事に出来ると腹に溜めた。
噛み締めるような時間の擬人化。
地盤も軋んだ実感も死んだ。
例えば私が死んでしまったなら朝焼けが光ったまま明日が来ない瞬間に立ち会い、この心臓の循環に恥じらいたい。

十二時前の時計台の下「明日」と待ち合わせした。
彼女面して明日を待ってる。
経ってる何時間も立ってる。
明日は必ずやってくるって誰に聞いても言ってくるね。

23時59分60秒。

テレビを切る時みたいにホログラムがチラつく。
内側に閉じ込めて明日を消して乗り込む。

テレビの電源を切る時みたいに映像の残像がホログラムになり、一生をインポートした心臓音が理想の時計の代わりに明日を知らせる。
隙間風が好きなだけ入ってこられる内側へ不幸せは閉じこもれ。

十二時前の時計台の下「明日」と待ち合わせした。
彼女面して明日を待ってる。
経ってる何時間も立ってる。
必ず明日はやってくるって誰に聞いても言ってくるね。

23時59分60秒。

虹と地面の境目。
君と紙面の境目。
紫と灰色。
胸騒ぎと懐疑を再起動して「最近どう?」
重なり合う抗いが儚いからこそ腹が痛い。
寄り添う事で虜になる。
オルタナティブは予備校にある。

「今までいいだけ無視されてきた」
「今までいいだけ無視されてきた」
「今までいいだけ無視されてきた」
「今までいいだけ無視されてきた」
「今までいいだけ無視されてきた」

明日が今日にそう言ったんだ
確かに明日がそう言ってきたんだ

23時59分60秒。

その一瞬だけ触ることができた。



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