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2-1,フローズンガール/neuromancer

フローズンガール/neuromancer

冷凍睡眠装置の中で彼女は眠る。冷凍睡眠装置の外で僕は起きてる。
外れかかってるケーブルを直す僕はまた君の寝顔を跨いでる。
冷凍睡眠装置の中で彼女は眠る。冷凍睡眠装置の外で僕は起きてる。
君が眠ってる。
僕が繋いでるこれは幼さを残し泣いてる。

足には絡まったままの糸が君へと繋がったまま浮かんだ。

冷凍睡眠装置の中で彼女の時間は止まったままで、
小惑星みたいな小学生みたいだ。
幾つになってもロリータのままで彼女は眠り続けている。
小惑星みたいな小学生みたいだ。

僕らは乾いた土の上で踊っていた。
夜まで待てずに駆け出した。

フローズンガール……

この戦争が終わらない時間軸に嵌っても、
殺せるような他がないセンシティブを笑っても、
きっと君は眠り続けて何も知らないままでいるんだろうな。
この指先は多分、ボタンを押したら太陽すらも消してしまえるんだろうな。

僕ら呼吸のやり方も忘れて止まった時間の上から手を伸ばす。

冷凍睡眠装置の中で彼女の時間は止まったままで、
小惑星みたいな小学生みたいだ。
幾つになってもロリータのままで彼女は眠り続けている。
小惑星みたいな小学生みたいだ。

終わらない眠りの途中。
変わらない君の横顔。
退屈な時間を飛び越えた。

僕は大人になったというのに“初めて’を君のために取っておいてる。
僕の“初めて’を君みたいに冷凍保存出来たらいいのになんて思ってる。
僕は大人になったというのに君の“初めて’は幼いままで残ってる。
僕の“初めて’を君みたいに冷凍保存出来たらいいのになんて思ってる。

冷凍睡眠装置の中で彼女は眠り、冷凍睡眠装置の外で僕は起きてる。
君と僕の精神年齢は光とマラソンするように離れていく、遠くなっていく。












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