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マスタング

いまだにApple Musicその他の音楽サービスを利用していない。とりあえず聴いてみようということができるから、とても便利だし聴く幅も拡がることは目に見えてるけど、毎月じぶんのお小遣いで聴ける範囲の音楽を聴ければそれでいいかな、と思って利用していない。だから、音楽は基本的に部屋でしか聴かない。外出するときにイヤフォンを持ち出すときはradikoを聴くときだけ。だから、CD・レコード・カセットの媒体でしか音楽を聴かない。たまにYouTubeで聴くこともあるけれども。

再生回数というものが数字で出ていないからわからないけど、いままでで再生回数が多いであろうアルバムは何枚かある。そのなかの一枚がTHE HIGH-LOWSの『Do!!The★MUSTANG』。ぼくが高校2年生のとき(2004年)にリリースされたアルバム。THE HIGH-LOWSのラストアルバムで、翌年活動休止、実質解散となる。

このアルバムの全国ツアーがはじまったのがアルバム発売日と同日だったような記憶があるけど、少し曖昧。調べればわかることだけど、正確な情報ではないかもしれない。渋谷公会堂2daysでスタートして、ぼくはたしかその初日に行ったと思う。フラゲした新しいアルバムを一晩聴き込んでライブに行った記憶がある。この日は授業が終わったあと部活を休んで行った。部活なんてやってる場合ではない。いま思えば、よくチケットが取れたなと思う。これも記憶だけど、ライブのチケットが一枚¥4,200くらいだったような。ぜんぜん、頑張れば高校生でも行ける値段だった。渋谷公会堂の2F席から見下ろすような形でライブを観た。

このツアーのライブは渋谷公会堂のライブのあと、神奈川県民ホールへもう一度観に行った。一月の寒い冬の日だった。また観に行くの?と、当時のクラスメイトから言われた記憶がある。
この日のライブで1stアルバムから「ジュージュー」が取り上げられて聴いたことを覚えている。あと、2ndアルバム『タイガーモービル』から「ブンブン」も演奏した気がする。アルバムのツアーだし、基本的に最新アルバム中心のセットリストなんだけど、過去のシングルやアルバム曲から選曲される日替わり曲が楽しかった。この『マスタング』のアルバムに収録されている曲は、ライブではやらない曲が半分くらいあったから、そういう余白も他のツアーよりあったのかなと思う。このアルバムはライブでやるにはけっこう地味な曲が多い、ぼくは大好きだけど。「たつまき親分」がなぜセットリストに加わらなかったのか、いまだに謎だ。渋谷公会堂へ行ったときに、この曲がはじまるのをずっと待っていたけど、結局、ライブでの演奏は一度もなかった。

この『マスタング』はたくさん聴いた。ずっとCDプレーヤーに入ったままだった。レコードはよく“擦り切れる”というけど、ぼくのCDはどうなったのかよくわからないけどいつの間にか聴けなくなってしまった。プレーヤーがダメになったからかなあと、CDプレーヤーを買い替える度に再生ボタンを押してみても空回りし続けて読み込めない。磁気が“擦り切れ”てしまったのだろうか。だからいま、『マスタング』はレコードでしか聴けない。

ヘッダー画像は、マスタングツアーの物販で購入したTシャツ。もう、このTシャツも何度着たことか。高校〜浪人〜大学〜社会人と、環境が変わっても着続けている。数年前まで普通に外出するときに着ていたけど、いまでは部屋着の一軍として現役を続けている。もうボロボロになってしまって、小さな穴もいくつかあいている。
しかし、実家の箪笥に実はもう一枚未開封の馬Tが眠っているので、本気を出せばいつでも新品の馬Tを着ることもできる。もう少しぼくがおっさんになってから、実家からピックアップして着ようかな。

久しぶりに無性に『マスタング』を聴きたくなってしまったので、聴きながらいまnoteを書いている。当時友人と、「ザリガニ」いいよな〜、なんてことを話した教室の光景を思い出している。こういういい思い出もあるのだ、ぼくの高校生活は。まあ、これがいい思い出だと思っているぼくは少しおかしいのかもしれないし、他の人からすればこんなことがいい思い出か!ダハハ!と笑われてしまうかもしれないけれども、別にいいではないか、ぼくはぼくだし、君は君だ。なぜ笑われなければならないのか、ちょっとこっちへ座って説明してくれ、と言いたくなる気持ちはあるけども、何も言えず、そいつと別れてからあれやこれやと苛立ちが募る帰り道になりそうだ。いつも、その場でガッ!と言いたいことを言えない。瞬発力がないから。頭がよくないから。

なんで少し淋しい気持ちでエンディングを迎えてしまうのだろう。なんでそういう方向にいってしまうのだろう。

アルバムはD面、エンディングに向かっているところ。最後の「ブラブラ」が大好きだ。

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