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「やりたいことが分からない」に向き合い、「自分のVisionに生きる」には?

新年あけましておめでとうございます。2022年も始まりましたね。そして、今日は東京でも初雪、しかも結構な雪になり、雪国育ちとしては気分が上がる1日でした。そして、気分が上がると言えば、今日は杉之原さんとの対談イベントがあったのでした。

杉之原さんとは僕が講師を務めているZaPASSのコーチ養成講座でbasic, step up, advanceとご一緒してきていて、講座中はもちろん、講座外でも関わらせていただく機会もあり、いつも楽しく時間を過ごせてもらってきている。今日はどんな話が聞けるのか、どんな話の展開になるのか、そしてどんな杉之原節が聞けるのか楽しみにしていた。

先ほどまでやっていたトークイベント

ゲストは、“コーチングを通して、本当にやりたいことを見つけ、自然体で無理のない頑張り方へと変わっていった”と話す、アディッシュ株式会社取締役の杉之原明子さんです。
(中略)
“やりたいことがわからない”葛藤を乗り越え、ビジョンを見つけるまでは、どんなプロセスだったのか?そこから1年半、杉之原さんが感じる変化と、今抱える葛藤とは?

杉之原さんがコーチングを学んだ講師小寺さんと共に、杉之原さんのこれまでを振り返り、“やりたいことがない”への向き合い方を紐解きます。

イベントページから抜粋

トークイベント自体は、上にあるように杉之原さん自身が「やりたいことが分からない」から「自分のVISIONに生きる」上で、どんな旅路を歩んできたのかを僕が聞いていく形で進んだ。その中で、心に残ったこと、そこから書いてみたいことを忘れないうちに、書き残しておきたい。

まず、今日の杉之原さんとの話の中で、僕の心に残った杉之原節といえば、これだろう。

いたじゃん!生きてきた道にいたじゃん!

杉之原 明子

自分の中から湧き上がってくるようなやりたいことが分からなかった杉之原さんが、コーチングなどを通じて自分自身と向き合っていく中で、自分のビジョンやライフテーマを見出していった際に、心で感じたセリフがこれだ。

やりたいことや、ビジョンって遠くにあったり、未来にあったりするのではなくて、ここまでの人生を歩んできた自分の中に確かにあるんだということを実感した時に、杉之原さんは「あぁ、あったんだな。いたんだな(わかっている)自分が。」という心境になったのだろう。

ここまでの人生を歩んできて、今日もこうして1日を生きている自分がいて、そんな自分の中に”あるものはあって”、そのあるものに目を向けることをすれば感じられるものはきっとある。

それが今まで出来なかったのは、単純にそれをサボってしまっている自分がいたからで。自分を見つめ、自分の感じていることを言語化していくことをサボらず続けていくと、次第に見えてくるもの、感じられるものが広がっていく。ということを杉之原さんは話してくれた。

人の声ばかりを聞いていると、自分の声が聞こえなくなる

「自分のやりたいことが分からない…」と悩む人たちにこれまで仕事がら、たくさん出会ってきた。

誰かの要求に応えたり、世の中の”正解”(らしきもの)に合わせて生きようと一生懸命になると段々と他人軸ばかりが太くなり、自分自身がどうしたいのか分からなくなる。(そして、自分の声がよく聞こえなくなる)

杉之原さん自身もお母さんの要求に合うような生き方や、周りから認められる生き方の選択をしてきた部分があったそうだ。求められることには全力で応えて結果を出せるが、自分の中から湧き上がってくる「こうしたい!」というものが長年、見つけられず葛藤してきたという。

やりたいことがないコンプレックス、自分自身が「ない」ように感じる葛藤。そうした中で、コーチングを学んだり、受けたりしていきながら、段々と自分の生きていきたい方向性、ライフテーマが明確になっていった杉之原さん。

僕は、杉之原さんが「分からない」から「自分のビジョンに生きる」にシフトしていく上で、大事になったのは感情と向き合うことにあったと思う。

「分からない」からの脱却は、感情と向き合うことから

ビジネスの世界で最短最速で生きていると、感情というものを置いてきぼりにしたり、そもそも感情なんて生産性を追求する上でない方がいいと思われがちな部分がある。(杉之原さん自身も仕事において感情を扱うことには慣れていなかった)

この「感情軽視」な世界観から抜け出していくことが、「分からない」から抜け出していく鍵になると僕は思っている。

僕の中では「分からない」とは、別な言葉に置き換えると「感じられない」とも近い。だから、「自分のやりたいことが分からない」は、「自分のやりたいことを感じられない」だ。

自分のやりたことが「ない」のではなく、感じられない。もう一歩踏み込んで言うと、自分のやりたいことは「ある」けど、感じられないのだ。感じられないから、「ない」と考えてしまう。そういうことが多くの人に起きていることに出会ってきた。

自分を感じる感覚、感性が弱まってしまっているから自分の中で起きていることを感じられない。だから、僕は感じる力を取り戻していくことから始めることが大事だと思っている。

その方法の一つとして、”今ここ” 、”この瞬間”の自分の感情を毎日ノートに書き出すこと(ジャーナリング)を長年おすすめしてきている。これを日々続けていくと、段々と自分自身のことをよく捉えられるようになっていく。

杉之原さんも2019年から毎朝10分ジャーナリングを始められた。そして、続けていくうちに自分が繰り返し書いているキーワードや話の観点があることに気づいていった。そして、そうしたキーワードを見つめ、内省していくことを通じて、その先にライフテーマを見出していくことにつながっていったと言う。

ジャーナリングを続けたり、セッションを継続したりする中で、段々と杉之原さんの感じる力、感じるセンサーが磨かれていったことで、冒頭の「いたじゃん!生きてきた道にいたじゃん!」という自分のビジョンを捉えている自分との”再会”が生まれたのだろうと思う。

書くこと、話すことを通じて自分の等身大の感情を見つめていくことで、自分を捉える力や感覚、感性が磨かれていき、それらの感度がよくなることで、自分の生きていきたいビジョンの方向性を指し示すコンパスの感度も良くなっていく。

そうなれば、あとはもう心のコンパスが指し示す方向性に向けて一歩を踏み出していくことで、どんどん自分の人生を生きる良い循環が巡っていくと思う。それは自らが見出したライフテーマに沿ってエネルギッシュに活動して物事を前進させている杉之原さんを見ていても感じる。

感じる力を磨いていく。それはきっと、現代を生きる人たちにとって大事な修養だろうと思う。

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